第794話 ページ3
ホークスが去った後の廃工場。
月明かりしかない薄暗い空間。水無月は黒いパーカーをその場で脱ぐと、やたらパーカーを
「何やってんだ？」
首を傾げる荼毘に水無月は指を1本立てる。静かにしていろという意味だ
『(･･･あった)』
水無月は懐から血の着いたナイフを取り出し、パーカーの内側を少し切った。中から紅の羽根を取り出すと、荼毘が僅かに目を見開く
『まさか、あの男を信用してた？』
パーカーに仕込まれていたのはホークスの羽根だった。水無月はそれを手の平サイズのウォーターロックに閉じ込めてから、荼毘にそう尋ねる
「ハッ！まさか、ハナから信用しちゃいねえよ
ソレ燃やしてやろうか？」
水無月の肩に肘を置きドッカリ体重をかけてくる荼毘と、それを邪魔そうな顔で見る水無月
『いや いい。今 燃やしても警戒されるだけだ。勝手に泳がせとけばいい･･･所詮ヒーローなんか、後手に回るばかりの無能集団だ。どうせ何も出来やしない
･･･───それより、このパーカーはどこで？』
「氏子さんから預かった」
『･･･だからって何でホークスに渡すかな。おかげで大事なパーカーに細工された
他にも何かされてないか、後で調べないと･･･』
「パーカーごと燃やせば解決するぜ」
右手に蒼炎を宿し、左手でパーカーを奪おうと引っ張ってきた荼毘の手を、水無月はペイッと払う
『聞こえなかった？大事なパーカーだって言った。乱暴に触らないで』
「それお前のじゃねえだろ。男物だ」
『兄さんのおさがりよ。昔貰った』
「気色悪ィ。どんだけ兄貴好きなんだよ、このブラコン」
『ブラコンで結構。
私は"世界一のお兄ちゃん想い"だから』
「そいつは羨ましい限りだな」
わざとらしく挑発するように言った水無月を、荼毘も同じように見下ろす。数秒間 睨み合いの交戦が続いた後、水無月の方が先に飽きたのか 荼毘から離れた
『そんな事より、話があるから ここに来たんじゃなかった？』
「あぁ、あるね」
荼毘は、自分から離れていった水無月の前に立ち塞がり、彼女の歩みを止めた
「死柄木達にも隠している俺の秘密･･･誰にも喋ったりすんじゃねえぞ」
『はぁ？』
「苦労して、やっと良いトコまで来たんだ。俺の楽しみを潰されるわけにいかねえんだよ。絶対に話すなよ、お前の大好きな兄貴にも」
『喋んないし。他人の家庭事情にまで興味無いから』
「･･･そうかよ」
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結衣(プロフ) - 救いはあるのですよね？？？？ (4月27日 17時) (
レス) @page50 id: e25d5229fc (このIDを非表示/違反報告)
Sana(プロフ) - 更新ありがとうございますー！もうほんと！面白くて大好きです！これからも応援してま〜す！ (4月26日 19時) (レス) id: 3115c6fd91 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - 好きです！！！まじで！！！！この小説が好きすぎて頭から離れません！綾林檎さんのペースで頑張って下さい (4月26日 17時) (レス) id: 0f2e86f85b (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - めっちゃ面白すぎます！！！更新楽しみにしてます！！！ (4月26日 15時) (レス) id: 8f7b32c140 (このIDを非表示/違反報告)
リズ(プロフ) - めっちゃ面白いです！展開が最高すぎます！これからのストーリーが楽しみです！ (4月25日 23時) (レス) @page45 id: 875ab28994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾林檎 | 作成日時：2024年2月7日 9時
