第793話「動き出す悪意」 ページ2
「よォ、久しぶりだなぁマスティマ」
『･･･』
夜に染る海辺の廃工場。ホークスと共に現れた水無月を待ち構えていたのは、荼毘だった
『何か用？』
「おいおい冷たいな。人使いが荒い誰かさんのせいで、俺は昨日から大忙しだったんだぜ？労いの言葉くらい欲しいもんだ」
『はいはい、ご苦労さま』
水無月は抑揚の無い声で労い、フードを脱いで髪を振った
「フンッ」
荼毘は薄笑いを浮かべながら立ち、水無月に歩み寄った。ホークスは出入口付近で立ち止まり、少し離れた所から二人を注意深く観察していた
「普通、こんな差し迫ってから計画の前倒しなんかするか？今回の計画は、2週間後の予定だったろ」
『仕方ないでしょ。イレイザーヘッドが急に私のインターンを中止にするとか言い出したんだから』
「しくったか？」
『ふざけるな。私は完璧だった。今回の計画も
＿＿＿ヒーロー志望の女の子の演技だってね』
嘲笑する水無月は、酷く冷たい目をしていた
ホークスは可能な限り存在感を消しながら熟考する
(今回の爆発騒動は、表立って動けないマスティマが荼毘に頼んで起こしたものだ。暴動を起こした敵達は全員、マスティマの部下
逮捕できた敵達は全員、マスティマが過去に壊滅させた敵組織の元構成員で、2年前に行方不明とされていた連中だった
マスティマはそうやって配下を増やしていたんだろう。邪魔となる敵組織を潰して、一部の人間は行方不明か死亡者扱いにして、自分の部下にして)
「良かったのか？お前の下僕は全員捕まっちまったぜ」
荼毘の言葉に、水無月は鼻で笑った
『構わない。あんな連中、初めから使い捨ての駒だ』
「おーおー、さすがの腹黒っぷりだな」
『散々命乞いするもんだから生かしてやったのに･･･隙を見て私の寝首を搔こうとするような連中だ。ああいう信頼のならない奴は、もういらない』
「ハッ。使い捨てんのはいいが、ヒーローにお前の正体バレても知らねーぞ」
『使い捨ての駒に、素性なんか晒してるワケないだろ。アイツらは私の顔すら知らない。誰でも彼でもフード外して会ってるわけじゃないんだよ』
「そうかよ」
「俺も仲間に入れてほしいもんっスねー」
ついにホークスが声を掛けた
『･･･』
「お前は解放戦線から召集かかってるだろ。行けよ」
「つれませんねー。ていうか、荼毘は行かないんスか」
「俺はもう少し この女と話がある」
『(解放戦線･･･？)』
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結衣(プロフ) - 救いはあるのですよね？？？？ (4月27日 17時) (
レス) @page50 id: e25d5229fc (このIDを非表示/違反報告)
Sana(プロフ) - 更新ありがとうございますー！もうほんと！面白くて大好きです！これからも応援してま〜す！ (4月26日 19時) (レス) id: 3115c6fd91 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - 好きです！！！まじで！！！！この小説が好きすぎて頭から離れません！綾林檎さんのペースで頑張って下さい (4月26日 17時) (レス) id: 0f2e86f85b (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - めっちゃ面白すぎます！！！更新楽しみにしてます！！！ (4月26日 15時) (レス) id: 8f7b32c140 (このIDを非表示/違反報告)
リズ(プロフ) - めっちゃ面白いです！展開が最高すぎます！これからのストーリーが楽しみです！ (4月25日 23時) (レス) @page45 id: 875ab28994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾林檎 | 作成日時：2024年2月7日 9時
