第778話 ページ36
『ハッ･･･違うわけだ』
どこか苦痛に歪んだ笑みを浮かべ、吐き捨てるように呟いた
『(･･･轟、アンタには きっと一生わからないね
私はアンタとは違う
私はアンタみたいなお人好しじゃないから
私と
───･･･
水無月の脳裏に思い浮かんでいたのは、先程までいた あの稽古場。その稽古場の一角に、昔はあった 華美な大皿。今はもう無い、壊れた大皿。
『･････あー･･･なんか、ダル』
.
.
.
「･･････お嬢様？」
一人の男が、離れの縁側でピタリと立ち止まった。
「こんな寒い日に、制服一枚で･･･」
すると男の前方から、中年の和服女性が現れた
「
「あぁ･･･こんばんは、
浮納屋と呼ばれた男は、月光に照らされながらニッコリと穏やかに微笑む
水無月家の専属料理人、
かなり整った顔立ちをしており、水無月家の弟子達からは「イケメン」「料理上手」「口元のホクロが最高にセクシー」「結婚したい！」と言われ、人気者なのだ
「浮納屋さん、明日の朝食の仕込みですか？」
「あぁ･･･いや」
浮納屋は目線を庭の方へ向け、春月もそれを追う
目線の先には───･･･水無月Aの背中があった
「A様･･･どこに行かれたかと思ったら。離れにいるなんて、珍しいわ･･･」
「･･･お嬢様、元気が無さそうですね」
浮納屋の言葉に、春月は目を泳がせながら 手に汗を滲ませる
「えっ、あぁ･･････えっと･･･また、奏雨様と口論をなされた･･･の、かも･･･しれませんね」
「相変わらず、親と子も同然なのに仲は良くないんですね」
「あの浮納屋さん、風邪を引きますから。もう中にお戻り下さい」
「･･･そうですね」
浮納屋は 夜空を見上げるAの背中を見てから、もう一度 春月の方に視線を戻した。その視線に春月はギクッとする
「春月さん、お嬢様は･･･」
「この私が責任を持って、雄英の寮までお送りしますので」
「･･･そうですか」
浮納屋は渋々といった様子で、朝食の仕込みをすべく厨房へと入っていくのだった
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りんご - やばすぎる、、、水無月ちゃんマジでわかんないよぉ！！！ひとつ前の話でめっちゃドキドキしてたのに急に不穏、、。更新待ってます切実に！！！！ (2月3日 16時) (
レス) @page50 id: 74b2d2c40a (このIDを非表示/違反報告)
あめみや - …………え？ちょ、理解がぁぁぁ！！！追いつかないです…。楽しみすぎて大好きです！ (1月31日 18時) (レス) @page50 id: c175c601fa (このIDを非表示/違反報告)
みみ - ほんとに激アツ展開すぎて、、おもろすぎる笑笑続きが気になりすぎて毎日このページを開いてます！更新待ってます！ (1月30日 5時) (レス) id: d76e5356db (このIDを非表示/違反報告)
tr. - 驚きすぎて事実を受け止めきれない…読みながらどういうことだよ…！？ってなってしまった、流石に続きが気になりますよこれは…！！ (1月28日 18時) (レス) @page50 id: f75fa0a2e7 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 一体どういう事なんだ！？！？続きが気になりすぎます､､､！！！ (1月28日 5時) (レス) @page50 id: 3d02d57991 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾林檎 | 作成日時：2023年9月9日 0時
