第773話 ページ31
弱々しく胸倉を掴んでいる奏雨を、酷く冷め切った目で見下ろすA。春月はオロオロするばかりで、止める事もできず、黙って見ていた
涙を流し 呼吸を乱した奏雨は、改めて胸倉を引っ張り寄せた
「いいかい、よくお聞き。今は好き勝手やってればいいさ。けど覚えておきなさい───･･･お前はヒーローになんかなれない、絶対に！」
『･･･』
「雄英なんか、ほどほどの成績を収めて卒業すれば良いのよ！！アンタはこの水無月家の当主となって、この家の繁栄の為に一生使われれば良い！！それがアンタの生まれた意味なんだから！！」
.
Aは屋敷の離れに来ていた。
ここは住み込みの弟子達が集団生活をしているエリアで、他には調理場があり 水無月家の専属料理人である
Aが滅多に来ない場所で、奏雨からは「弟子達にとって孤高の存在であれ」と育てられた為、近付く事もなかったのだが･･･──考え事をしていたAは、いつの間にか ここまで来てしまったらしい
『･･･今日は疲れた』
『･･･』
.
.
「見ろ、水無月副会長が歩いているぜ」
「水無月さんって素敵よねぇ」
「見て下さい･･･あの絹のように美しい金色の髪･･･透き通るような白い肌、澄み切った湖のように青い瞳･･･わたくし、同じ女性にも関わらず魅了されてしまいそうで」
「出た。ポエマー城ヶ崎」
「でも本当、フィレッチュアの絵画にでも出てきそうですよね」
「誰に対しても優しくて、いつも笑顔を絶やさないのよ」
「あれほど美人なのに、それを鼻にかけるような事もしませんし。素晴らしい人徳者だと先生方からの信頼もあついのよ!」
「あの横顔･･･まるで彫刻像のようだ」
「品性に溢れた精神、親切で聖母のように優しい･･･」
「まさに女性の理想像ですよね･･･」
「水無月さんって、本当は他人に興味が無いんじゃありませんか?」
中学生の頃。
同じクラスだという男子から告白を受け、生徒会副会長だった水無月は丁寧にお断りした
これは、その際に言われた一言だ
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りんご - やばすぎる、、、水無月ちゃんマジでわかんないよぉ！！！ひとつ前の話でめっちゃドキドキしてたのに急に不穏、、。更新待ってます切実に！！！！ (2月3日 16時) (
レス) @page50 id: 74b2d2c40a (このIDを非表示/違反報告)
あめみや - …………え？ちょ、理解がぁぁぁ！！！追いつかないです…。楽しみすぎて大好きです！ (1月31日 18時) (レス) @page50 id: c175c601fa (このIDを非表示/違反報告)
みみ - ほんとに激アツ展開すぎて、、おもろすぎる笑笑続きが気になりすぎて毎日このページを開いてます！更新待ってます！ (1月30日 5時) (レス) id: d76e5356db (このIDを非表示/違反報告)
tr. - 驚きすぎて事実を受け止めきれない…読みながらどういうことだよ…！？ってなってしまった、流石に続きが気になりますよこれは…！！ (1月28日 18時) (レス) @page50 id: f75fa0a2e7 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 一体どういう事なんだ！？！？続きが気になりすぎます､､､！！！ (1月28日 5時) (レス) @page50 id: 3d02d57991 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾林檎 | 作成日時：2023年9月9日 0時
