第765話 ページ23
ブツクサ文句を言いながらも、テーブルに残った食器をテキパキと集めて抱える爆豪
「ごめんなさい、聞こえてしまいました･･･」
そんな彼とは対照的に、聞いてしまった事を丁寧に謝罪した緑谷。緑谷はずっとオロオロしていたが、何か決心をしたかのような面持ちで、未だに暗い顔で考え込む轟を見た
「･･･轟くん」
「轟くんはきっと、許せるように準備をしてるんじゃないかな」
「え」
「本当に大嫌いなら「許せない」でいいと思う。でも君は、とても優しい人だから。待ってる･･･ように見える
･･･───そういう時間なんじゃないかな」
緑谷の言葉は、食事会に参加した全員が聞いていた。
室内にいた轟･冬美･爆豪。そして部屋の前では夏雄がいた。一人暮らしをしている彼は、自分の家に帰ろうと玄関に向かっていたのだ
そして、別の廊下ではエンデヴァーと水無月が聞いていた。
(･･･待ってる･･････か)
『･･･』
水無月は、そんなエンデヴァーの後ろ姿を静かに見上げていた
『エンデヴァー』
「･･･」
『冬美さんのご飯、どちらへ持って行かれるんです？』
「･･･少しな。キミは焦凍達の方へ戻ってろ」
『･･･』
.
エンデヴァーは、ある部屋へと入っていった。
その部屋はとても冷え込んでいて、どこか寂しげな部屋。エンデヴァーは片隅に置かれた仏壇の前で座り、手を合わせた
(自分が家の為に今更何ができるのか･･･最近同じ夢を見る。お前もそこにいてほしかった───･･･燈矢。)
.
『･･･』
水無月は壁に寄りかかって、エンデヴァーの様子を見ていた
すると、ブレザーのポケットの中でスマホが震えている事に気付く･･･──電話だ。水無月は気配を消したままその場を離れ、静かな足取りで中庭の方に出ると、スマホに耳を当てた
.
───
─
「お兄さんが･･･」
その頃。緑谷と爆豪は、轟と冬美から「長男 轟燈矢」の話を聞いていた
「夏は燈矢兄ととても仲良しでね･･･よく一緒に遊んでた。燈矢兄が亡くなってしまったのは、お母さんが入院して間もなくの頃だった･･･お母さん 更に具合悪くなっちゃって、焦凍にも会わせられなくて･･･
でも乗り越えたの。焦凍も面会に来てくれて･･･家が前向きになってきて───･･･夏だけが、振り上げた拳を下ろせないでいる」
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りんご - やばすぎる、、、水無月ちゃんマジでわかんないよぉ！！！ひとつ前の話でめっちゃドキドキしてたのに急に不穏、、。更新待ってます切実に！！！！ (2月3日 16時) (
レス) @page50 id: 74b2d2c40a (このIDを非表示/違反報告)
あめみや - …………え？ちょ、理解がぁぁぁ！！！追いつかないです…。楽しみすぎて大好きです！ (1月31日 18時) (レス) @page50 id: c175c601fa (このIDを非表示/違反報告)
みみ - ほんとに激アツ展開すぎて、、おもろすぎる笑笑続きが気になりすぎて毎日このページを開いてます！更新待ってます！ (1月30日 5時) (レス) id: d76e5356db (このIDを非表示/違反報告)
tr. - 驚きすぎて事実を受け止めきれない…読みながらどういうことだよ…！？ってなってしまった、流石に続きが気になりますよこれは…！！ (1月28日 18時) (レス) @page50 id: f75fa0a2e7 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 一体どういう事なんだ！？！？続きが気になりすぎます､､､！！！ (1月28日 5時) (レス) @page50 id: 3d02d57991 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾林檎 | 作成日時：2023年9月9日 0時
