第763話 ページ21
「夏も作ってたじゃん、かわりばんこで」
冬美の言葉に、轟は驚く
「え！？じゃあ俺も食べてた･･･！？」
「あーどうだろ。俺のは味濃かったから･･･
･･･───エンデヴァーが止めてたかもな」
「！」
ピリ──ッ！
そのたった一言でエンデヴァーと夏雄の間には亀裂が入る
「「･･･！」」
困惑する緑谷と爆豪
『･･･』ﾓｯｷｭ ﾓｯｷｭ
気にする素振りもなく白米を頬張る水無月
「焦凍は学校でどんなの食べてるの？」
空気を察した冬美は、座る夏雄の足をグッと抑えて話を逸らした
「学食で･･･」
「気付きもしなかった、今度･･･ムッ」
轟が話し始めたタイミングと、エンデヴァーの話し始めたタイミングが見事に被った
「「！」」
あからさまにキョドる緑谷と、空気の悪さを察している爆豪
『･･･』もっきゅ もっきゅ
頬袋が更に膨れ上がる水無月
「「「･･･」」」
食卓は、更に気まづい雰囲気に包まれた
「･･･ッご馳走様。席には着いたよ、もういいだろ」
「夏！」
「「！！」」
席を立った夏雄に、緑谷と爆豪はギョッとした。
「ごめん姉ちゃん、やっぱ無理だ･･･」
そう言って部屋を後にした夏雄。
凍り付く室内。緑谷はふと、視界の端に冬美を見た。彼女は どこか遣る瀬無いような、苦しそうな、泣きそうな顔で･･･グッと口を噤んでいた
(こ･･･これは、どうすれば)
地獄のような空気の食卓で、一人オロオロしている緑谷
.
『冬美さん』
品の溢れる動作で置かれた箸
その場の視線が、水無月に集まった。
彼女は一見 無表情だが、その目は ご馳走を前にした子供のような輝きに満ちており、手には空になったお茶碗
『おかわり』
「「･･･」」
「えっ！？あ、はーい！待っててね、すぐ持ってくるから」
(水無月さん 神経図太ッ)
.
.
.
---------
【プチおまけ】
「はいAちゃん！いっぱい食べ──･･････て？」
お手本のように美しい正座、畳に突っ込むレベルで下げられた頭。水無月はまるで神から施しを与えられたかのように、両手で茶碗を受け取った
(･･･手懐けられた猛獣？)
(鬼を鎮める唯一の女神･･･！)
色々と失礼な事を考える轟と緑谷だった。
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りんご - やばすぎる、、、水無月ちゃんマジでわかんないよぉ！！！ひとつ前の話でめっちゃドキドキしてたのに急に不穏、、。更新待ってます切実に！！！！ (2月3日 16時) (
レス) @page50 id: 74b2d2c40a (このIDを非表示/違反報告)
あめみや - …………え？ちょ、理解がぁぁぁ！！！追いつかないです…。楽しみすぎて大好きです！ (1月31日 18時) (レス) @page50 id: c175c601fa (このIDを非表示/違反報告)
みみ - ほんとに激アツ展開すぎて、、おもろすぎる笑笑続きが気になりすぎて毎日このページを開いてます！更新待ってます！ (1月30日 5時) (レス) id: d76e5356db (このIDを非表示/違反報告)
tr. - 驚きすぎて事実を受け止めきれない…読みながらどういうことだよ…！？ってなってしまった、流石に続きが気になりますよこれは…！！ (1月28日 18時) (レス) @page50 id: f75fa0a2e7 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 一体どういう事なんだ！？！？続きが気になりすぎます､､､！！！ (1月28日 5時) (レス) @page50 id: 3d02d57991 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾林檎 | 作成日時：2023年9月9日 0時
