第758話 ページ16
「溜めて放つ、力の凝縮だ」
エンデヴァーは続ける。
「最大出力を瞬時に引き出す事、力を点で放出する事、まずはどちらか一つを無意識で行えるようになるまで反復しろ」
.
その後。エンデヴァー･緑谷･爆豪･轟は、ビルの屋上で街の様子を観察しながら各々 昼食のパンを齧っていた。
「デク。"個性"の出力･･･その瞬時の引き上げが出来ている状態、そうだな」
「はい」
「意識せずとも行えるか？」
「えと･･･フルカウルは･･･できます。エアフォースはまだ･･･使う意識が」
「ならばまずは、エアフォースとやらを無意識でできるように"副次的な方"は一旦忘れろ」
「でも、並列に考えるんじゃ･･･」
「そもそも誰しもが日常的に並列に物事を処理している。無意識下でな」
エンデヴァーは、街を走る一台の車を指した。
「欠伸をしながら車の運転をしているあの男。奴も初めから運転できたわけじゃない。ハンドル操作･アクセル･ブレーキ･前方 後方の確認･･･一つ一つ段階を踏み、それらを無意識で行えるように教習された
まずは無意識下で二つの事をやれるように。それが終われば また一つ増やしていく。どれほど強く激しい力であろうと、礎となるのは地道な積み重ねだ
例外はいる。」
青い瞳でどこか遠くを見るエンデヴァー
彼の脳裏に過ぎった、二人の人間。
平和の象徴と謳われたナチュラルボーンヒーローと
ヒーローの本場 アメリカの元トップヒーローに″地上最強″とまで言わしめた水個性。それを余す事なく完璧に使いこなせる技術と体に恵まれた15.6の少女
他を圧倒する凄まじい力を持ちながら、それを感覚的に扱う事のできる超越者。彼らは紛れもなく･･･天才なのだ
「･･･しかし、そうでない者は積み重ねるしかない。少なくとも俺は、このやり方しか知らん」
緑谷達は、その猛火のように逞しいエンデヴァーの後ろ姿を黙って見つめた
「学校で培った物を、この最高の環境で体に馴染ませろ。なに、安心して失敗しろ。貴様ら3人如きの成否、このエンデヴァーの仕事に何ら影響する事はない！」
なんて強く頼もしい人なんだろうと思った。
(･･･約一年半前、僕はオールマイトから あまりに多くのものを授かった。目まぐるしいスピードに翻弄されそうになるけど･･･僕の出せる最大速度は･･･───)
緑谷はグッと拳を握る
(一つ 一つ！)
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りんご - やばすぎる、、、水無月ちゃんマジでわかんないよぉ！！！ひとつ前の話でめっちゃドキドキしてたのに急に不穏、、。更新待ってます切実に！！！！ (2月3日 16時) (
レス) @page50 id: 74b2d2c40a (このIDを非表示/違反報告)
あめみや - …………え？ちょ、理解がぁぁぁ！！！追いつかないです…。楽しみすぎて大好きです！ (1月31日 18時) (レス) @page50 id: c175c601fa (このIDを非表示/違反報告)
みみ - ほんとに激アツ展開すぎて、、おもろすぎる笑笑続きが気になりすぎて毎日このページを開いてます！更新待ってます！ (1月30日 5時) (レス) id: d76e5356db (このIDを非表示/違反報告)
tr. - 驚きすぎて事実を受け止めきれない…読みながらどういうことだよ…！？ってなってしまった、流石に続きが気になりますよこれは…！！ (1月28日 18時) (レス) @page50 id: f75fa0a2e7 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 一体どういう事なんだ！？！？続きが気になりすぎます､､､！！！ (1月28日 5時) (レス) @page50 id: 3d02d57991 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾林檎 | 作成日時：2023年9月9日 0時
