第647話 ページ5
「B組さァ曲者多くない？」
「いやこっちのセリフ」
「吹出くん、あんなデカイの出せるんだねー」
「喉がイガイガになるけどね！」
先程まで爽快なまでに晴天だった青空には、少し雲がかかっている。A組とB組は休憩時間を利用し普段はできない互いのクラスの事を話す中、水無月は相澤と話をしていた
「目の方はどうなった」
『もう大丈夫だそうです。明日にはこの眼帯も取っていいそうで』
「授業には参加するのか？」
『･･･できるなら』
なぜかずっと隣にいる轟を怪訝な目で見る水無月。相澤は隣にいるブラドと目配せを交わし、再び水無月と向き合った
「ブラドと検討してみる。とりあえず暫くは見学してろ」
『わかりました。
＿＿＿というわけで、アンタのバトルは見学みたい』
「そうか」
『･･･？』
水無月はふと、轟の背後が気になった。
緑谷とオールマイトが、隅の方で人目を憚りながら何かヒソヒソ話しているのだ。水無月は呆れた目をして静かに息を吐く
『(ワン･フォー･オール絡みかな)』
爆豪が緑谷達の方へ近付いていくのが見えた所で、轟がヒョコッと上半身を傾けさせて視界に入ってきた
「A？どうした、しんどいか？」
『いや別に平気。アンタ人の事ばっか気にかけてないで、自分の事に集中しなさい。次なんでしょ』
水無月は『じゃあね』と轟の肩を叩き、小走りで緑谷達の方へ駆けていく。轟はその後ろ姿を黙って見つめていた
·
「引き続き、何か違和感などは？」
「特には無いです」
「そうか」
オールマイトと緑谷は小さな声で会話をする
「お師匠が何か仰っていなかったか、グラントリノにも伺ってみるつもりだ。くれぐれも気を付けてくれ。5戦目･･･面影のきっかけとなった心操少年がいる」
「･･････はい」
「オイ」
「わ！！かっちゃん！ビックリした！」
「テメーら人に守秘強要しといてバンバンコソコソしてんじゃねェぞ！」
『同感だわ』
「水無月さん･･･っ！」
水無月が爆豪の背中からひょっこり顔を出す。全く気配を感じなかったのか、爆豪は僅かに肩を上げていた
『貴方達は警戒心が無さ過ぎる。ワン･フォー･オールの件、体育祭では今みたいな状況で私にバレたのに。全く反省してない』
「ムム」
「ムムじゃねェよ･･･！！」
「何かあったんか。ワン･フォー･オール」
爆豪がそう問うと、緑谷が今朝の事を打ち明けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3139人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
七子(プロフ) - 初コメ失礼します、読み返しするほどこの小説大好きです！コメントのついでなんですが、16へシリーズになっていないのと691話と692話が非公開になっているかもしれません…ご確認お願いします🙇🏻♀️ (6月8日 1時) (
レス) id: 749c6d74de (このIDを非表示/違反報告)
綾林檎 - 愛さん» 嬉しいコメントをありがとうございます！とても励みになります。これからも、こちらの小説をよろしくお願いします。 (2023年3月25日 2時) (レス) @page48 id: ed59487077 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - 林檎さんの書く小説はその世界に引き込まれるし、文章の並べ方とかも読みやすくて最高です！これからも頑張ってください‼︎ (2023年3月5日 23時) (レス) id: 1a3d2f7a81 (このIDを非表示/違反報告)
綾林檎 - 猫さん» 待っていて下さり、こちらこそ本当に嬉しいです。これからも不定期更新ですが、よろしくお願い致します。 (2023年3月5日 21時) (レス) @page37 id: ed59487077 (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 久しぶりの新しい話！！超！！うれしいです。これからも頑張ってください！ (2023年2月15日 17時) (レス) @page28 id: e05d791220 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：綾林檎 | 作成日時：2022年12月6日 18時
