第621話 ページ15
「大丈夫！落ち着いて！押さないで下さい！！」
「大丈夫です！案内に従って下さい！」
オリオンは私服のまま、その土地の警察･プロヒーローと共に市民の救助と避難誘導の為、声を枯らしていた
･･････だが。
「キャアアア！！！」
「押すんじゃねえ！！」
「どいてよ！」
「助けてぇ！！」
「わぁぁああんママァァ！！！」
「大丈夫です！！落ち着いて！大丈夫ですから！」
ヒーローは声を必死であげるも＿＿＿
「うああああああ！！！！」
「助けてえええ！！」
「逃げろ！逃げろおおお！！」
「あああああ！！！」
恐怖に支配された人々には、届かなかった。
「･･･っ」
この現状を見たアナウンサーは、体を震わせ小さく呟く
「象徴の不在･･･」
パァン！！
水無月は両手を合わせ、指先を敵の方へ向けた
『ウォーターアロー』
大きな水の矢が、凄まじい勢いで手先から放たれる
「凄い、一撃で2体も倒した！」
「学生とは思えんな･･･」
「交番前で交戦中の奴から応援要請！頼む！」
『･･･』
顎に伝った汗を制服ブラウスの袖口で拭い、ヒーローの案内のもと、敵と交戦中という交番へ走り出した
水無月は ここまで、2番目に強い必殺技「
仮免許取得試験で完成した、現状 最も威力がある「ウォーターフェニックス」。あの技を使えれば、この状況も少しは変わるかもしれないが、こんな高層ビルだらけの街中で使うのはリスクがあった。このあたりの立地･･･特に建てられたビルの配置などを把握していれば、上手く操り使えたかもしれないが、馴染みのない九州の土地では現状 不可能
『(今でさえパニック状態なのに･･･これ以上 被害を出すような事があれば、街は更に大混乱に陥り 被害は拡大するだろう)』
ドカァアアアン！！
凄まじい交戦音に水無月は、足は止めず 顔だけ振り向かせた
『････』
ビルの向こうで未だ燃え続けている炎を見て、彼女は再び目線を前へ戻した
一人の少年が、中継中のアナウンサーに向かって叫んだ。彼の叫びは、テレビを通して全国に届く。それは勿論、今 テレビの前で愕然と立ち尽くしている＿＿＿
エンデヴァーの息子にも。
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綾林檎 - つゆりさん» 嬉しいコメントをありがとうございます！続編でも、どうぞよろしくお願い致します (2022年12月6日 19時) (
レス) id: ed59487077 (このIDを非表示/違反報告)
綾林檎 - 瑠璃さん» コメントありがとうございます！良いコンビですよね (2022年12月6日 19時) (レス) id: ed59487077 (このIDを非表示/違反報告)
綾林檎 - 脳筋(笑)さん» コメントありがとうございます！続編でもよろしくお願い致します (2022年12月6日 19時) (レス) id: ed59487077 (このIDを非表示/違反報告)
つゆり(プロフ) - 更新ありがとうございます！初期づきちゃんと初期ろきくんのくだり面白かったです！続編でも強くて可愛い水無月ちゃんを応援させていただきます！！！ (2022年12月1日 18時) (レス) @page50 id: 15b7003481 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！水無月ちゃんと天喰先輩の組み合わせ大好きです！！ (2022年11月29日 22時) (レス) @page39 id: 995eaca907 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾林檎 | 作成日時：2022年9月6日 0時
