「俺たちのヒーローアカデミア」2 (ページ25)

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第70話ページ25

一方、その頃轟チームも

水無月チームの快進撃を遠めから目の当たりにしていた

上鳴「水無月･･･！B組の奴の"個性"まで何で使いこなしてんだ！？」

上鳴の言葉に、八百万が返した。

「恐らく、先程の障害物競走で自分の戦略に合うそれぞれの"個性"と、どんな使い方をしているのかを把握したのでしょう･･！

水無月さんは早くゴールしていましたし、モニターで落ち着いて観察できたハズですわ」

飯田「だが、わずかな映像と限られた情報でよくあそこまで」

「･･････」

轟は、自分の記憶にある"水無月A"という人物を掘り起こしていた

そして引っかかるのは、やはり人間性

勘違いしないでよ。私が欲しいのはヒーローとしての名誉と名声。そうねぇ･･･オールマイトくらい

･･･──もそもヒーローに、そこまでの価値はないんだよ！

水無月さん！お供いたします！

鞄お持ちしますよ！

喉乾いてないですか？

『邪魔』

(･･････そうだ。

アイツの実力は"個性"や基礎能力だけじゃねぇ

洗練された戦闘センス、頭の回転、応用力

そして･･･)

いつもいつも引き連れてる

あの女に従順な男達･･･奴らを見る限り

人を魅了する技術も持ってるらしい。変な使い方してるみてーだが

(水無月は確かに嫌な女だ。ムカつくし

ヒーローを目指す動機も価値観も、どこかあのクソ親父を思い起こさせられるからな

だが･･

正真正銘アイツも優れた能力を雄英に認められた

紛れもない"推薦入学者"なんだ)

轟は、自分達と一定の距離を保ち続ける緑谷チームを見据えながらも

周囲の状況を見渡した

(注意すべき奴は･･･──水無月は同盟組んだし大丈夫だろ

手助けはしないだろうが、賭けを使ってる以上大きな手出しまではしてこないハズ

そして爆豪。

アイツは今、B組の奴に気を取られている

･･････つまり、今が最大のチャンス)

轟は、邪魔が入らないよう

氷結で自分と緑谷チームを囲って、逃げられないようフィールドを作りあげた

そして、水無月チーム

Aは、あらかたハチマキを取り終えると

騎馬にドカッと腰を下ろした

「さすがですね水無月さん！」

「嫌な奴だけど、やるじゃねぇかお前！」

「見直したぞ」

『当然』

･

･

『(･････ん？嫌な奴？)』

【第二種目騎馬戦───終盤へと向かっていく】