「俺たちのヒーローアカデミア」2 (ページ21)

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第66話ページ21

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『なら私と組まない？』

意外な人物からチームに誘われ、声をかけられた鉄哲。その後ろにいた骨抜、塩崎も驚愕しきりだった

「ァア"！！？ふざけんなテメー！！」

なぜ噛み付くように反発してきたのかわからず

キョトンと首を傾げたA

『私は障害物競走3位でP数もあり、"個性"の汎用性も高い。そして私はお前の強靭な肉体と"個性"が欲しい

互いに利害は一致してると思うが』

鉄哲は、そんな彼女の態度にまた苛立ちを覚えたが

隣の塩崎と骨抜の視線で、少しだけ冷静になった

「さっきの障害物競走･･･テメーの妨害行為のせいで、うちの泡瀬が足を怪我して第一関門でリタイアしたんだ」

『へぇ。そう』

その声。顔。態度に鉄哲は眉を顰めた

「お前みてーな奴が、なんでヒーローになりたいって思ってんだ」

『それ今関係ある？』

「信頼関係の話だ！！チームを組むなら、俺はそれが大事だと思ってる！

お前の事は、あんまり多くは知らねえよ。だが俺はどうもお前の態度と行動が気に食わねえ！」

『･･･』

「人を守りたいと思ってる奴の行動には、どうも思えねえんだよ」

『そりゃそうでしょ。私別に、人を助けたくてヒーロー目指してるわけじゃないし』

なんかこんな話、前にもしたような

････････あぁ入学してすぐの頃、硬化の赤髪やそばかす癖毛野郎に同じ話したな

『私が欲しいのは、オールマイト並の名誉と名声

それが貰えるなら、それ以上の慈善活動なんか御免だし。その為なら他人がどこで傷つこうが、野垂れ死にしようがどうでもいいわ』

淡々と冷たい声で言い放ったAに

鉄哲は「お前･････お前･･･！」とワナワナ震え、ビシィッと彼女を真っ直ぐ指さした

「クズだな！！」

「あの鉄哲。否定はできませんが、あまりに言葉が直球かと」

「指さすな指」

『･･････』

同年代に、ここまで直球で悪口を言われた事がなかった為、Aも妙な感情になった

だが少しして、ゆっくりと口を開く

『悪いが、クズでもなんでもこれが私だ』

振り返った鉄哲達は、少し驚いた

『体の良い言葉並べて、上手く取り入る事もできる･･･と思う･････』

少しばかり拙い言葉。だが

彼女の目は、真っ直ぐ自分達に向いていたから

『あそこでアホ面並べて見てる馬鹿共(水無月ファンクラブ)みたいに』

「水無月さん、言い過ぎかと」

「指さすな指」