「俺たちのヒーローアカデミア」2 (ページ17)

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第62話ページ17

Aと轟の口論が終わると同時に

彼女に駆け寄ってきた、水無月ファンクラブ達

「あんな奴の言う事聞く必要ないですよ！」

「そうです！」

「賭けなんて今更使いやがって！！」

「勝つのは水無月さんだ！！」

「轟の1位の手助けなんてしなくていいですよ！！」

『当たり前よ。一番は私･･･轟じゃないわ』

「俺に任せて下さい！俺が"水無月さんを"1位にします！」

「当然、僕もお手伝いしますよ！」

「お、俺だって！」

『･･････』

彼らの口論を聞いたA

スゥッ･･･と、自分を囲む男達をさっき以上に冷たい目で見てから、人集りから離れていく

「え？水無月さん･･･！」

「あれー･･･」

『･･････

(この体育祭に置いて、私がトップに辿り着く為に最も役に立たない駒は───･･･"上昇志向がない奴"。

日頃から常に上を目指している者と、そうでない者の差。その意識の差は、きっとこの体育祭でのし上がる上で必ず節々で現れる)』

"自分"ではなく、"私を"一番にさせようとするアイツらは･･･つまり「そうでない者」

『･････こういう時役に立つと思ったから、前もって魅了しといたんだけどな･･･無駄骨だったか』

トップを狙う私にとって、この体育祭に置いて今回のアイツら(水無月ファンクラブ)は──使い捨ての駒としても役に立たない

使い捨てる"価値も無い駒"だ

『(さて。となれば勝つ為には、同じように上を目指している者が必要ね)』

ザッ

Aはとある人物の前で足を止めた

『───ねぇ』

「ァア？」

『アンタ頑丈そうだし、ガタイも良いわね。もしかして私の事、一人ででも支えられる？』

そう彼女が声をかけたのは、B組の鉄哲だった。

「お前ェ･･･」

A組であり、障害物リレーで彼女の妨害を一番受けた彼は、その張本人に声をかけられて顔を歪ませた

だがAが『どうなの？』と挑発気味に再度聞くと

今度は堂々と胸を張って

「当たり前ェだ！お前みてーな華奢な女楽勝なんだよ！」

と言った。

『そう！

ねぇ、なら････───･･私と組まない？』