君への好きが止まらない (ページ6)

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5話ページ6

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西村くんの発言は未だ理解できないままで、教室に到着したのは朝のホームルームが始まる5分前だった。

「ギリやん」

ふっ、と鼻で笑って余裕そうな笑みを浮かべる風雅。

「誰のせいやと思ってんの」

「はぁ～？俺起こしてやったやんけ」

「はいはいその節はどうも」

なるべく風雅の顔を見ないように、そそくさと自分の席に座った。今顔を見たら、色々意識しすぎて顔に出てしまうから。
…"見ないように"とは言ったけれど、私の席は風雅の目の前。幸か不幸か、何かと顔を合わせることは多い。今日に至っては後者かもしれない。

「(今日はなんかアカン、風雅の顔…見れん)」

今日の自分はやけに風雅を意識しすぎている気がする。そんな私の大荒れな心情はお構いなしに『なぁオイ』『俺のせいなん？』『どういうことなん』と質問攻め。

「なんもないって、気にせんといて」

「気になるやろが」

「あ～もううっさいな」

「うっさいってなんやねん、人がせっかく…」

( キーンコーンカーンコーン… )

口論を遮るようにホームルームの始まりを知らせるチャイムが鳴り、風雅も諦めたのか、割りと大きめの溜め息を吐きながらも席についた。

「(ちょっと態度悪かった…かな)」

不安と後悔で少し心が痛んでいた私は、ホームルーム中の先生の話なんて1ミリも耳に入ってはこなかった。