【すとぷり】誰もわからないはずだった

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一通りありさに案内をしてもらった
あとは覚えるだけ……








教室に戻るとすぐに杏奈が駆け寄ってくる




杏「おねえちゃ〜ん！」




『どうしたの？杏奈』




他の人から見ればただの仲が良い姉妹
………………なんだろうな……




ﾋｿｯ
杏「うまくやったよね…？」




『うん……』




杏奈の問いに答える




……それよりもなんだろう
視線を感じる




ふと目が合った赤髪の子と黄色髪の子…
女の子に囲まれているにも関わらず、
私達の方をみてなにかを話している







………あの人達も察するに王子様かな…




杏「あの人、あたしのこと見てる…！」




『………』








私はじっとあの人達の会話を見つめる




！





読唇術だ……！




学生でできるのはすごい…！！




…てことは、今の会話筒抜け……




…ばれてまた私のせいにされるのは嫌




私はあの人達に背を向けて杏奈に伝える




『杏奈……』




杏「なに」




明らかに不機嫌…




『今見てる人達、たぶんだけど読唇術の心得があるから
人前であまりしゃべらない方が…』




いいかけたところで杏奈に遮られた




杏「あんたの指示なんて受けないから！」




そう吐き捨てて、どこかへ行ってしまった

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