【実況者】作りすぎる隣人【男主】

10品目 ページ10

.



「いてててて……」


起きて第一声がこんな声か。

体も痛むがそれより痛むのは頭。それに疑問を持ち、しばらくぼーっとした後に一つ一つ何があったか記憶を辿り始める。

例の隣人にとんでもない量の焼きそばをもらったが食いきれず、確からっだぁさんとゾムさんを呼んで酒を飲んだところまでしか記憶がない。

しかし自分は自室のベッドに寝ていたのだ。そして床には簡易に作られた布団に寝かされたらっだぁさんとゾムさん。

僕が酔いが冷めなかったのにこの二人が冷めるかどうか。その答えはどう考えても否だ。

そして極めつけはキッチンの方向からするとてもとても良い匂い。100%料理だろうが、匂いからしてとても美味しそうだ。

その異様に美味しそうな匂い。近隣に居る。人見知りの自分と互いに知りえる人物。

もしかしてもしかするが心当たりは一人しか居ない。


「いたたたた……」


先ほどと同じような声をあげ、その人物なのかどうか答え合わせのためにゆっくりベッドから立ち上がる。

痛む頭を押さえつけて壁をつたって、二人を起こさぬようにそーっと自室から出てキッチンに向かった。

11品目→←9品目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す