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11話 ページ12

目を覚ませば、午前7時半頃。

普段は何かしら音が聞こえてくるのに何も聞こえてこない。
スマホを確認すれば少し家を出るねと連絡が入っていて、親はどちらも働いているので今日は早く仕事に行ったのかと納得した。

誰も家にいないことがわかったので、お風呂に入ろうと1階に向かう。

洗面所に向かう前に棚を見てみたけれど、そこにはオルゴールが置かれていなかった。
お風呂から上がったら探してみようと決めて、洗面所に向かった。

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お風呂に入り、服を着替え、髪を乾かした。

水分を取ったので、とりあえずオルゴールを探そうと棚近くの箱を確認した。



「流石にないか…」



毎日聞いて棚に飾っていたような大事なものだし、流石にこんなおもちゃが入っているような箱には入れないか。

それはそうと、これは私が小学校低学年くらいまで好んでいたおもちゃだ。
他にも某女児向けアニメのグッズや、おままごとをするためのものもある。

捨てずにとっておいたのか。まあ確かに要らないか聞かれたこともなかった。
少し懐かしい気持ちになったので、いくつか気に入っていたものを部屋に持っていくことにした。

部屋は特に散らかっていないし問題ないだろう。



「…さて、あとは……」


.

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「ない……」



探し始めて早30分、リビングや廊下の収納は全て確認したが見つからない。

リビングに置いてあったからリビングにあるのかと思っていたけど、どうやら予想は外れたらしい。
あと見ていないところといえば母の部屋と父の部屋だ。

勝手に部屋に入ることに少し罪悪感があるが、特に入るなと言われたこともない。
父の部屋にはないような気がしたので、母の部屋に行くことにした。


.


「お邪魔しまーす…」



控えめに部屋に入れば、思い切り私の目に太陽の光が入った。

最近見続けている夢のおかげで特に苦ではないのだが、眩しいものは眩しい。
正直リビングよりここの方が眩しい。明るい。

しばらく目を慣れさせて、さあ探そうと言うところで、



「あ、あった」



見つけてしまった。

最後に見た時と何一つ変わっていないオルゴールが机の上に置いてあった。

なるほど、自分の部屋に移動させていたのか。
自分の部屋の方がゆっくり聞けるだろうし。



「…うーん、リビングで聞こうかな」



なんだかここで聞くのも自室に持っていくのも気が引けて、リビングに持っていくことにした。

後で戻せば大丈夫だろう。

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作者名:a | 作成日時:2023年9月28日 18時

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