名探偵の相棒は。【天空の難破船】

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Aside

あれから何分か経って中森警部によってラウンジに皆が集められた。



「そんなっ…！間違いないんですか？！」


「イタズラなんじゃ…」



私たちは、この飛行船の喫煙室に例のバクテリアが撒かれたと言うことを聞かされた。



「とにかく、さっきも言った通り、Bデッキは封鎖…」



と中森警部が言いかけた時、突然後ろから「うわーっ」と叫び声がした。


驚いて振り返ると、テーブルに座っていた藤岡さんが椅子を倒して立ち上がった。


藤岡さんがゆっくりと私たちの方に振り返ると顔や両腕、手のひらにおびただしい数の赤い発疹が現れている。



「ほ、発疹…？！」


「まさか、感染したのか？！」


…そういえば藤岡さん、おじさん誘って喫煙室に行こうとしてなかったっけ…！！



『藤岡さん、さっき喫煙室に行ってました…！』


「助けてくれ…お願いだ…！」


と、どんどん距離を詰めてくる藤岡さん。


中森警部が怯んだ隙に前へ出る。


私が藤岡さんの鳩尾に一発いれるとウッ…とうめき声をあげて気を失った。


「Aねーちゃん！消毒！」


新一の言葉により、私は配膳室へ消毒をしに向かった。


が、目の前でまた新たな感染者が出てしまった。


倒れたウェイターを見た瞬間、私は気がついてしまった。



『(…元太くん！！)』



私は消毒を済ませると、新一の元へ急いだ。



『新一っ』


「A、大丈夫か？」


『うん、それより元太くんが…！』



元太くんの名前を出すとハッとした新一。



「まずい…！！」


私たちはあの子達が向かいそうな場所へ駆け出した。

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