【名探偵コナン】別れようと思うんだけど

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「あのね、僕Aさんに聞きたいことがあって………この男の人、知らない？前にAさんと歩いてるところを見たことあるんだけど…」



少年のスマホを見るとそこには5年も待ち続けた嫌な顔が映っていた。思わず少年のスマホを叩き割りそうになったが器物破損はまずいので抑え、

知らないと自分でもびっくりするくらい低い声が出た。

少年は少し不審がった顔をしたがそっかー！と言い私達には手を振って帰っていった。





「………旦那？」





『もう旦那じゃないけどね？はー嫌なもん見たわ…』




「家来る？ハニー」




『素敵なお誘いありがとうダーリン♡でもええわ、さすがに佐藤も疲れたやろ？はよ帰ろ。私、物件探すまでホテルの滞在料金、1ヶ月分払っちゃったし』




「えぇー夜のバカ騒ぎといこうや」





「お前は居酒屋におるジジイかよ。帰る疲れた。」





ほななーと佐藤は別方向なのでこの場で解散した。
本当に今日は疲れた。ホテルに戻って夕食でも取ろう。


殺人事件なんてゴリゴリだなとヒールを鳴らして街を歩いていった。









…



「………は？」


降谷零は今頭がパニックになっていた。もっとも、ゼロにいる時はこんな様子ではない。

ただ、ありのままの光景に口をポカーンと開けていた。


部屋には真っ白い壁だけが残り、キッチンの方を見ると指輪と一枚の離婚届が。

落ち着け、降谷。まずは現場の状況を冷静に見極めろと死んだ松田が言っていた気がした。




手紙でも残してるのかと思えばそんなものは見当たらない。




お前愛想つかされたんじゃね？と萩が脳内に話しかけてきた気が……やかましいわ、こんな時に。





携帯を取りだし彼女の番号にかけるも使われていないというアナウンスが鳴るのみ、どうやら引越し先の情報も消していたようだ。僕に辿られないように策を用意しているとは……






「風見。天宮弁護士の所在は？」




耳元のイヤホンに応答をかけるも





「すみません、降谷さん。何故だか情報が全て消されていて………事務所のほうにも今は来ていないみたいです」





公安の目さえもくぐり抜け、姿を消すだと………






『本当にとんでもない女だな………』

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