偽 り 姫 第2章

27 ページ27

A「菊池さん 。 」






菊「ん？」









offだという菊池さんを皆さんが帰ったあと

呼び出して私は一つだけ伝えようと思った 。












A「菊池さんは 、

私がもしもいなくなったらどう思いますか？」












菊「...理由にもよるけど

普通にただ俺の前から消えたいって言うんなら
消えさせねぇ。」













シルバーの太めの指輪をつけた指が

湯気のたつコーヒーの入ったマグカップの縁をなぞる 。












ああ 、泣いてしまいそう



弱いなぁ私




私の存在を重んじてくれるこの人に
出会えてよかった









菊「どうした？」









A「アイドルでなくなるからちょっとセンチメンタルなのかもしれません 笑」





















ふはっと軽く笑った菊池さんを見ながら
私はニコリと頬を緩ませた 。

28→←26 FUMA

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す