監督生ちゃん！ ページ4
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「じゃ、待たねアズール！今日は割引券ありがとよ〜」
授業終わり、ゼェゼェと肩で息をするアズールをほったらかして僕はラウンジのチケットをひらひらと動かす。
このチケットどうしようかな...誰かにイタズラするのも楽しそうだけど...
ふと考え事をしていると、目の前を通ったのは僕が最近興味が湧いている子達だった。確かあの子達は新入生の...
「監督生ちゃんとその一味だ！！！」
ハッと大声をあげると、その子達は驚いたようにこっちを凝視してきた。
僕も真似するように目を見開くと、さっきの子達は今度はピタリと固まり始めてとっても面白い。
特に、監督生ちゃんには興味がある。僕と同じ女の子だけどスカートをちゃんと穿いているし、なにより、異世界から来たらしいけど本当なのだろうか。
「ねーねー！監督生ちゃん！君って本当に異世界人なの？それとさぁ、その一味達は何でグレートエイトの像燃やした上にシャンデリア壊しちゃったわけ？あ！君ってばもうリドルの首輪付けられて「ちょ、ストップ！ストーップ！！」
興味津々で聞いていると、リドルの首輪を付けた少年が僕を止めに入った。
そういえばリドルが、タルトがどうのこうのとかって言ってたような...
「ちょっと！！先輩だか何だか知らねーけど、名前も名乗らずに失礼すぎじゃん！？」
「あ...！いやーごめんごめん！！自己紹介がまだだったや！」
んんっと喉を咳き込んで微調整する。
先輩風は出来るだけ吹かせたいしね☆
「僕はA・パーネ！この僕こそが、海賊の長の剛直な精神に基づくベンドリーム寮の寮長だよ！」
「うぇっ！？こんな奴が！？」
「おいエース！！」
失礼な奴！という言葉をグッと飲み込んで笑っておく。
流石に１年生にキレる程、僕は子供じゃないんだ。まぁ、大人でもないけどさ。
「じゃあ、僕が自己紹介したんだから君達もしてくれるんだよね！ねぇねぇ、監督生ちゃん！僕、君にすっごく興味があるんだ！」
「僕に色々教えてよ！！」
その後、軽くされた自己紹介により、狸のような魔獣はグリム。さっきの首輪男はエースで、真面目そうな子の方がデュース。最後に、監督生ちゃんはユウという名前な事が判明した。
それにしても...
「ユウちゃん！...もしかして僕が怖いの？ずーっと顔がひきつってるよ！」
真っ黒い瞳がゆらゆらと僕を見て揺れている。
何か疑問に思うところでもあったのだろうか。
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作者名：candy | 作成日時：2021年10月16日 18時
