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「どうだった？初コラボと初配信」
そう問う闇ノシュウの金色の前髪が、ふわりと揺れた。
改めて言葉で聞くと、新人のVTuberだったら発狂してしまいそうなラインナップだ。しかも、コラボするのは同期とかではなく、推し。推しとほぼ初めての会話を配信で垂れ流すなんて、或る意味何かの修行のようだ。人によってはぶっ倒れてもおかしくない。
「推し達に囲まれてすごくすごく緊張しましたし、凄く不安でしたけど。
でも、楽しかったです」
「うん、それはよかった」
その彼の屈託のない笑顔に、胸がまた音をたてる。
果たして、私がこんな非日常に慣れられる日は来るのだろうか。
「あ、それと。もうひとつ言い忘れてたんだけど」
「なんですか？」
「あー……ごめん2つだ。まず、僕とだけ話してる時の、その敬語はやめてね。
配信でやってたみたいに、普通に話して」
「いやでも、それは」
「そしてもう1つ」
彼は、全くと言っていいほど、私の反論を聞く気がないらしい。私の言葉を遮った彼は、人差し指でもう1つを強調するように示して、息を吸った。
「僕とAは、血は繋がっていないから安心してね」
「へっ」
つまり、闇ノシュウは実の兄ではない、ということ？
頭の中にクエスチョンマークが浮かびまくる。処理し切れるか、と問われると難しいラインだが、そもそも推しが兄であること自体が不思議な気持ちだったわけだし。寧ろ本当の兄弟じゃない方がマシなのかもしれない。
「じゃあ、お兄ちゃんって呼んでるのは」
「サニーとアルバーンみたいな感じって言ったら、分かる？」
「……なるほど」
兄弟ロールプレイ、という事だろうか。
アルバーンがサニーのことを「お兄ちゃん」と呼んで慕うように、私もシュウの事を推しではなく、兄弟のように近い存在と思っていたという意味だろうか。
勿論、考えてももう1人の私の気持ちや思考が分かる訳では無いけれど。
「ホントの家族だったら、結婚できないからね」
「……ん？」
ボソッと呟いた闇ノシュウの言葉に、反射的に低い声が出た。けれども。
「あー、こっちの話だから気にしないで」
そう応えたシュウは、先程彼が口にした言葉にそぐわないくらいあっけらかんとした表情をしていて。さすがに私の聞き間違いか、と一人納得するしか無かった。
まあ、シュウが私と結婚をしたい、なんて。
そんな宝くじが当たるよりも難しいような夢物語、あるわけが無いだろうし。
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雨如(プロフ) - カザリさん» コメントありがとうございます。これからも頑張ります^ᴗ.ᴗ^♡ (4月17日 22時) (
レス) id: dd64d6e930 (このIDを非表示/違反報告)
カザリ(プロフ) - enのお話を読めてホントに嬉しいです！これからも更新頑張ってください!！ (4月9日 18時) (レス) id: 4546913554 (このIDを非表示/違反報告)
雨如［ｱﾒｳ］(プロフ) - りずさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです。今後も無理せず更新していきますので、よろしくお願いします₍ᐢ‥ᐢ₎ ♡ (3月21日 21時) (レス) id: b032e94894 (このIDを非表示/違反報告)
りず(プロフ) - enのお話読んでみたかったので楽しみにしています。無理なく更新頑張ってくださいね。 (3月21日 14時) (レス) id: 320cdb1bda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨如 | 作成日時：2024年3月21日 1時
