8��relationship ページ9
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きっと、以前の私は現実から逃げ出してしまいたかったのだろう。
＊
「本当に、何とかなった……」
深く安堵の息をつきながら、目の前の机に倒れ込むように突っ伏した。おでこら辺に当たったキーボード達がカタカタと音を鳴らす。
「ね？結構何とかなったでしょ？」
「シュウ……さん、」
私の顔を覗き込んでいるのは、とっても嬉しそうな表情を浮かべた闇ノシュウだった。
少しだけ顔をそちらに傾けて、何とか彼の姿を視界に収めるが、頭が上手く働かない。
それもこれも、闇ノシュウに「今日、皆とコラボ配信する予定なんだけどAもやらない？」と言われてしまったせいだ。
何を言ってるんだこのイケメンは、顔の綺麗さと日本語の上手さを引き換えに頭のどこかのネジを交換にでも出してしまったのだろうか。と思ったのにも関わらず、私は彼の誘いを断固拒否する事は何故か出来なかった。
だって、仕方ないじゃないか。
「Aなら大丈夫だよ。僕、信じてるから」
なんて、アメジストみたいな綺麗な瞳で言われてしまったら、断れるもんも断れない。
私は結局、彼の誘いを受け、コラボ配信雑談会に参加したのだった。勿論闇ノシュウとヴォックスも別室で同じようにヘッドセットをつけて、パソコンの目の前で配信をしながらその雑談に加わっていた。
最初はどうなることかと思ったが、案外、いや想像以上にうまくいった。私は�犹筬瓩鮗�然に演じることが出来たし、リスナーさん達にもENの他の人達にも結果的に気付かれたり勘づかれたりなんてことは一切無かったのだから。上出来と言っていいほどだ。
私も途中から、本当に演じているのかどうか分からなくなる程に。私自身が本来の私であるのでは無いかと錯覚する程に、余計なことを考えずにその場を楽しんでいた。
勿論、推し達と話せて心臓が締め付けられていたのはもう言わずもがなだけれど。
手元のマウスを動かして、アーカイブを適当なところまで巻き戻して流してみる。
そこでは丁度、私と浮奇・ヴィオレタが会話をしているところだった。
『A、にゃーって言って』
『ん？どして？』
『聞きたいから』
『えー、お返しは？』
『何でも。Aが望むものならなんでもあげるよ』
そんな気の抜けた、意味もない内容の薄い会話。
遅れて、シュウのいつもの清楚が溢れた笑い声と、ヴォックスの少し怒っているような声が聞こえた。
チャット欄は『可愛い』『てぇてぇ』という言葉が溢れていた。
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雨如(プロフ) - カザリさん» コメントありがとうございます。これからも頑張ります^ᴗ.ᴗ^♡ (4月17日 22時) (
レス) id: dd64d6e930 (このIDを非表示/違反報告)
カザリ(プロフ) - enのお話を読めてホントに嬉しいです！これからも更新頑張ってください!！ (4月9日 18時) (レス) id: 4546913554 (このIDを非表示/違反報告)
雨如［ｱﾒｳ］(プロフ) - りずさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです。今後も無理せず更新していきますので、よろしくお願いします₍ᐢ‥ᐢ₎ ♡ (3月21日 21時) (レス) id: b032e94894 (このIDを非表示/違反報告)
りず(プロフ) - enのお話読んでみたかったので楽しみにしています。無理なく更新頑張ってくださいね。 (3月21日 14時) (レス) id: 320cdb1bda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨如 | 作成日時：2024年3月21日 1時
