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iw side
" なあ、目黒、俺が深澤の看病するよ ''
そう言ってから4時間後、強引に深澤の家に上がり込んだ俺は非常に困っていた。
iw 「 看病って何をしたら良いんだろう。」
お粥でも作ってみようかな?と思ったけど何かキッチンにお粥っぽいのが置かれていたし、深澤は最初は慌ていたとはいえ、やっぱり病人ですぐに寝てしまったから暇だし ... 取り敢えず深澤の側に座ろう。
深澤が寝ているベッドの横に座った俺は女子の部屋に初めて入った思春期男子の様に深澤の部屋を見回した。
深澤の家はワンルームの綺麗な家で、ぱっと見生活感が無い様に見えるのに所々にミニオンの人形やサンリオの人形が置かれている。
彼女のとかでは多分ないよな ...
あ、あの写真は中学の卒業式かな?俺のクラスの渡辺に隣のクラスの宮舘と佐久間。あいつら4人中学の頃から仲が良いのか。
目をキョロキョロ上下左右させながら深澤の部屋を一通り目だけで物色した俺は深澤に対する今の俺の気持ちが何なのかを考えていた。
自分でも気付かない内に目で追ってしまっていた深澤。何をするにも可愛く見えてしまって深澤の元へと行きたくなる毎日。
単純に考えると恋だけど、俺と深澤は先生と生徒、ましてや男同士。そんな簡単にこの感情に名前を付けてしまって良いのか ...
そうこう考えていたら横にいる深澤がもぞもぞと動き出して、言葉にならない声を上げた。
最初はただの寝言かと思ったけど、良く耳を澄まして聞いてみればはっきりと助けを求める声に変わっていった。
fk 「 うぅ、う、たす、っけて。」
iw 「 深澤?どうした?」
fk 「 たすけて、いか、ないで、」
... 寝ながら泣いてる?しかも助けて、行かないで。ってどんな夢を。
iw 「 深澤、起きて、大丈夫か?」
fk 「 あっ、あ、先生?俺、あの、ごめんなさい、」
fk 「 せ、んせ?」
起きた瞬間怯えるように潤んだ目を隠す深澤を見て当たり前の様に俺の身体は深澤を抱きしめた。
実は繊細な彼が驚かないようにゆっくりと、触れたら消えてしまいそうな小さな身体を包む様に。
iw 「 大丈夫、俺は深澤の側にいるからいつだって助けられるよ。」
fk 「 ... 先生 」
iw 「 何の夢を見たか俺には分からないけどもう大丈夫だから。」
守りたい、この人を守りたい。
この言葉が深澤に対する気持ちを最初に表す事のできた言葉だった。
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暁(プロフ) - maiさん» こんばんは、コメント有難う御座います!そうですね、今のめめはまだふわふわとした立ち位置にいて2人の恋に関係するのかしないのかも分かりませんが、段々とめめの事も明らかになっていくと思うのでそこにも注目しながらお話を読んで頂けると嬉しいです! (2021年4月11日 0時) (レス) id: df141de77d (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - 初コメ失礼します!!!!めめの立ち位置が今後どーなるのか気になります!!(^ ^) (2021年4月11日 0時) (レス) id: a549a48b99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暁 | 作成日時:2021年4月2日 23時