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6:理由 ページ10

△善逸side


「はぁ…」

風紀委員の仕事である放課後の校内の見回りをしながら、ため息を着く。

なんだか、最近貴方の様子が変なんだ。

朝、いつもは結構早くから学校に来ている彼女が、最近は遅刻ギリギリに教室に来る。

昼休みも、さっさと食べて1人でどこかへ行ってしまう。

放課後も、最近は一緒に帰れていない。




俺、なんかしたかな…

もしかしたら俺は知らない間に貴方を傷つけてて、それで避けられてるのかもしれない。

そう思うと頭が重くなる。
貴方になにかしてしまってたらどうしよう。


本当かどうか分からないことに勝手に悩むのはバカバカしいって分かってる。

だってもし俺の友達が「最近避けられてる気がするんだ〜」って相談してきたりしたら、考えすぎだろって思うもん。俺は。
ていうかいままでは思ってた。


でも好きな子に対してはそうなっちゃうんだよなぁ。


いままで相談を蔑ろにしてきた友人たち、ごめん。
いまならめっちゃ気持ち分かるわ。


「はぁ〜…」


もう一度大きめなため息を吐きながら、廊下を曲がると
そこには大好きな貴方の姿があった。


「あ」

『ん!善逸だ』


ぱあ。という効果音が着きそうな勢いで笑顔になる貴方。
可愛いなぁもう。


「こんな時間に校内にいるの珍しいね。何かあったの?」

今の時刻はだいたい18:30。
一応下校の放送は鳴って、俺の後には先生が見回りに来るような時間だ。

貴方はいつも、俺の見回りを近くの図書館で待っていてくれてる。

まぁ…最近は先に帰っちゃうけど…


『ああ、音楽室のピアノ借りてたんだ』


そう言って、彼女は楽譜を見せてくれた。


「ピアノ?え、貴方ってピアノ弾けたの?」


ビックリして尋ねると、彼女は「失礼な!」とぷんぷんと怒り出した。


『小さい頃から習ってるよ。実は明後日の土曜日、コンクールなの』


コンクール。

てか、ピアノ弾けるのも知らなかった。
超似合うじゃん。


『最後のコンクールにしようと思ってるから、頑張りたいんだ』


なぜ、最後にしてしまうのか。
それはきっと、彼女が来年から"受験生"だからだろう。まぁ俺もだけど。

それは仕方がないことだ。


「そっか」


仕方がないことだけど、彼女の少し寂しそうな顔を見たら、ピアノが好きでもっと弾いていたい、という気持ちが嫌という程伝わってきた。


『…あ、ねえねえ、良かったら最後にもう1回弾くから、聴いてくれないかな』


「え?」

7:音楽室→←*お知らせ*



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設定タグ:キメツ学園 , 鬼滅の刃 , 我妻善逸   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 無気力人間Aさん» コメントありがとうございます!誤字の件、失礼しました!!;;全く気が付かず…!!直させて頂きました!ご指摘ありがとうございます! (2019年12月21日 16時) (レス) id: b9582a37b2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - かふぇいんさん» コメントありがとうございます!まさか初期設定の「貴方」が吉と出るとは…!w新しい楽しみ方ですね!w (2019年12月21日 16時) (レス) id: b9582a37b2 (このIDを非表示/違反報告)
無気力人間A(プロフ) - コメ失礼します!この小説、読んでて楽しくて好きです!…あの、1箇所誤字がありましたよ(ボソッ)11の相談相手の、最初の方「カナヲ」が「ナカヲ」になってます!このコメで不快にさせてしまったらごめんなさい! (2019年12月21日 2時) (レス) id: 59ffb7dac7 (このIDを非表示/違反報告)
かふぇいん(プロフ) - 名前の設定を忘れてそのまま読んだら善逸の台詞が「おはよう貴方」になって勝手に新婚さん気分に浸ってましたありがとうございますウヘヘ (2019年12月20日 23時) (レス) id: 225aa76348 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - あかはねさん» はじめまして!ありがとうございます!善逸かっこいいですよね…!続きも楽しんでいただけるように頑張りますね! (2019年12月5日 2時) (レス) id: b9582a37b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年11月7日 22時

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