英二の幼なじみ【男主】 (ページ33)

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ふとベランダでアッシュとショーターが話してるのが見えた

俺はユーシスの居ない間に、ユーシスの事をアッシュに聞きたかった

『ねぇ、アッシュ』

アッシュ「ん？どうした」

『ユーシスはさ、怪しくない…？』

アッシュ「…俺もそう思ってショーターに調べてもらった、勘違いだと思うぜ」

『…そっか！ならいいんだ』

アッシュ「でもAがそんな事を思うなんて、何かあったのか？」

『んーー最初におばあさんに会った時、微かに李家のナイフの香りがしたんだ

独特の

しかもユーシスって東洋系だろ？まぁ香りなんて一瞬だったし、確信も無かったから

それに勘だけど、彼、英二のことが好きじゃないみたいなんだ』

アッシュ「そうなのか？」

『うん、昔から、表では良い顔して裏で英二を嫌うやつは片っ端からのしてたからさ笑笑

まぁでもショーターが言うんなら心配無いな！良かった！』

そう言って俺は笑った

アッシュ「何かあれば俺が守るよ」

俺につられたのか笑顔になったアッシュにドキッとする

『俺も守るよ、守らせて』

アッシュ「充分守ってもらってるさ」

俺はアッシュと話して少し気が楽になった

俺ってば疑り深くなっちゃったな

英二はユーシスに不信感は抱いてないみたいだし…

まぁいっか！ごめんよユーシス

行動にはしてないから許してくれ

俺は心の中で謝った

ただの息子では無いって気がしたんだけどな～～

結局は勘だし、敵じゃなくて良かった

この時はまさか俺の勘が当たるなんて、思いもしなかった

アッシュ「A」

『なーに？』

アッシュ「英二を連れて日本に帰れ…」

『……』

俺は少しだけ驚いた

でも、その通りかな、とも思った

俺達は所詮平和な世界に住む人間

そういうことだろう

『…俺、アメリカに来て良かったよ

そりゃあ色々あったけどさ、アッシュと笑って居られたら全部乗り越えられたんだ

…日本から、君の幸運を祈ることにするよ』

少しだけ泣きそうで

揺れる瞳を見せたら歯止めが聞かなくなりそうで

アッシュの顔を見ないまま言葉を紡いだ

アッシュ「…ありがとう、そばにいてくれて」

『友達だろ、俺達！離れてても…』

ふと頬に温かいものがつたった

泣いたら駄目だろ、気を使わせる

そう思うのに俺の気持ちとは裏腹に涙はとめどなく溢れた

ふわりとアッシュの手が俺の頬に触れた