Jubilee-Jaejoong-1 (ページ7)

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不思議な光景-ジェジュン- ページ7

「おーなんか出来てる。」

こうやって街に出ると発見が多い。

と言っても日本じゃ行動範囲が限られてるから良くある話。

時間があれば街に出て、行き交う人々を見るのも好きだ。

場所によって人も雰囲気も何もかも違うから
色んなイメージが湧きやすい。

例えばこんなオフィス街だと
険しい表情の人が多いとか

渋谷だと活気に溢れてるとか
普段気にも留めない事を感じとってみるのも良かったりする。

「レコードショップ、、人多いかな」

オフィス街から少し離れた場所
きっとピークは過ぎてるはず。

まあ、今日の格好じゃバレないか。
いや逆に目立っちゃう？

そんな事を考えながら、レコードショップに足を踏み入れた。

おっ、こんなのでてる。

これ好きだったなぁ。

あっー探してたCD！！

好きだな。この感覚。

新しいものや懐かしいものに触れる感じ。

手に取ると感じる高揚感。

どんな音でどんな声なんだろうって
想像を掻き立てる絶好の場所。

店内を見渡すと、視界の中に1人の女性が映る。

その女性からは高揚感も
あたたかさも感じられない。

時間が止まってるかのように
立ち尽くす彼女に近付いてみると
そこには"俺の姿"があった。

"不思議な光景だった"

それもそのはず、その女性は
小さく肩を揺らし涙していて
俺は俺の前に立っているんだから。

声を掛けることも出来やしない。

それなのに少しの間だけ、その光景を眺めた。

数分後、女性は逃げるようにその場を立ち去った。

立ち去った場所へ向かうと

綺麗に並べられたCDに動きが見られた。

無性に彼女を知りたくなった。

"もう二度と会えないのにね"

だからこそ、気になったんだよ。