Jubilee-Jaejoong-1 (ページ20)

今日:23 hit、昨日:5 hit、合計:78,508 hit

重なる-ユチョン- ページ20

"ジェジュン"

見間違えるはずがない。

彼女はきっとヒョンのファンなんだ。

声を掛けた事に後悔しても遅い。
まずは、この空気をどう切り抜けるかを考えよう。

「すいません、気不味いっすよね」

『大丈夫です、なんかすいません』

「仕事で嫌なことがあったんですか？」

『・・・・』

「あのその、え～っとスーツだから？笑」

『そうですね。嫌な事・・・ありました。笑』

「それはあなたが泣くような話？」

『え？』

その瞬間、初めて視線が重なった。

頬が少し赤くて
目には薄っすら涙が浮かぶ。

"綺麗な人だな"

そう思った。

「やっとこっち見てくれましたね？」

『だって、、、びっくりして』

「どうして？」

『わからない・・・けど、嬉しかった』

「あはは、そう。なら良かった。」

『ありがとう。あなたのおかげで少し楽になった。』

「なにもしてないよ。笑」

『ふふ、変な人ね』

「あなたも。笑」

『ふふ』

"彼女はきっと俺を知らない"

"その事実が少し嬉しかった"