Jubilee-Jaejoong-1 (ページ19)

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眼差し-ユチョン- ページ19

お気に入りの席はその女性が座っていたから
俺はテーブルをひとつ挟んで向かいの席へ。

女性の視線は本に向いたままで
物音ひとつ立てたとしても
顔を上げる様子はない。

「お待たせ」

「あっありがとうございます」

マスターはその女性を見て笑う。

「いつもあんな感じなんだよ。ユチョン君みたいだね。笑」

「そうっすか？笑」

俺あんな感じなのかな。笑

それにしても、凄い集中力だな。
よほど面白い本なのかもしれない。

そんな事を思いながらその女性を観察してみる。

栗色の綺麗な髪をひとつに束ねて
耳にはイヤホン、、
そして華奢なピアスが少し揺れている。

その女性はスーツ姿で雰囲気は凛とした感じ。

なのに、無防備なところ
大きな鞄は開いたままだし
財布もテーブルの上にある。

面白いな。

一定の時間が過ぎると
俺は違和感を感じ出した。

"ページが進んでいない。"

本の真ん中辺りで止まってる事に気付いた。

もしかして寝てる？笑

俺は自分でも大胆だと思う行動に出た。

「あの・・・」

そして後悔した。

その女性は、涙を流していて
手に持つ本は少し濡れている。

「だ、、大丈夫デスカ？」

『・・・・あっ・・・すいません』

そう言ってイヤホンを外し
携帯を手に取ると

画面には、俺のよく知る人物が映し出されていた。

"ジェジュンだった"

「あの・・・」

『ごめんなさい、、私』

「いや、大丈夫ですよ、驚かせてすいません。」

"彼女は俺を知らない？"