Jubilee-Jaejoong-1 (ページ15)

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青山ページ15

会社に向かい、準備をして応接室へ。

そこにはあの頃と変わらない"彼"の姿。

晴人「久しぶり・・・って言っても1週間過ぎたとこだよな」

『うん、そうだね。あっごめんね。荷物送ってもらって』

晴人「大丈夫。気にすんなって」

平然を装うのではなく、私はただ淡々と会話を交える。

晴人「A」

『会社でその呼び方はやめてよ』

晴人「あぁそうだったな」

『もう気にし過ぎだって。そんなら顔されたら何て声掛けたら良いかわかんない』

晴人「ごめん。」

『謝らないで。大丈夫だから。もう仕事の話してもいい？』

晴人「そうだな。」

何か伝えようとしているのも分かる。
だけど、その何かを聞いてしまうと
私は泣いてしまうかもしれない。

だから、言わないで。
どうか、言わないで欲しい。

青山

商談先に出向き、無事契約まで話をつけて上司に報告。

そしてプランを彼と構成し企画書を作成する。

長年パートナーだけあって1日かかる仕事が半日で済んだ。

『これもうほぼ終了だね。笑』

晴人「スムーズに話も出来たし。Aのおかげだな」

『嘉山さんが一緒に来てくれたから』

その名前で呼ばないで。とは言えなくて
自ら彼の苗字を出して線引きをする。

晴人「嘉山さんか・・・」

『ん？いま何か言った？』

晴人「いや、取り敢えず遅くなったけど飯でも行こうか」

『そう言えばお昼まだだったね』

近くのカフェに寄り遅めのランチを注文。

案内されたのは、テラス席で
時々心地よい風が吹く。

久しぶりに過ごした彼との時間は
どこかぎこちない。

晴人「まだ時間ある？」

『あっうん。』

晴人「ならコーヒー追加していい？」

『じゃあ私も頼もうかな』

晴人「カフェオレじゃなくていいの？」

『えっあ、うん。アイスコーヒーで』

晴人「そっか」

簡単には消せないよね、お互いに。

晴人「俺さ、会社たたもうと思うんだ」

『え？』

晴人「色々あって」

『色々・・・』

晴人「あと、絶対に伝えなくちゃって思う事があって」

『・・・・なに？』

晴人「実家に戻って継ぐ事にした」

『え？』

晴人「びっくりだろ？俺も驚いてる、それに」

『・・・・』

晴人「来年の春には結婚する」

頭を鈍器で殴られたような気がした。