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ふぅーーーーー・・・
タバコの煙が目の前に広がる。
珈琲と相性最高。
って思う私は女捨ててるのかな。
優しそうなご夫婦が営む純喫茶
休憩時間を有意義に過ごせる唯一の場所。
静かに流れる時間は、何もかも
忘れさせてくれる。
♪〜〜〜♪
やば、マナーモードしてなかった。
周りにいたお客さんに、会釈をして
手の中で震える携帯を
表示も見ずに着信ボタンを押す。
《はい》
「もしもし？俺」
《えっ？》
休憩モードから一転した。
「ごめん、今大丈夫かな？」
《あっごめんなさい、ちょっとびっくりして》
「もしかして休憩中？」
《うん》
「そっか、今日お店行こうと思うんだけど」
《そうなの？どうしてそれを？》
平然を装ってみるけれど
内心、動揺してる自分がいた。
だって、彼から電話が来るなんて
不思議で仕方ないんだもん。
「いるかなぁって・・・」
《今日はラストまでだからいてますよ》
「どーして敬語なの？」
《つい、お店の話題が出るとそうなっちゃうみたい》
「そっか、とりあえず終わったら行きます」
《はい・・・待ってます》
たった1、2分の会話。
機械的な音が頭にまで響く。
彼からの電話は、要件でもなければ
何でもないような話。
ってバカ。
なに意識してるのよ。
えっ・・・・
私意識してるの？
自問自答を繰り返しながら
店に戻ると、そこには彼女がいた。
「Aさん」
「ソウンさん・・・？」
何でだろう。
とても彼女からの視線が冷たい。
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作者名：fany | 作成日時：2015年12月11日 21時
