「俺の“女”にならねぇ？」←ならねぇよ

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「あ、なったね…
どうしたの？さっき、なんか言いかけたよね」


そう言って、体温計を取り出している北條くんに聞く

無言で渡された体温計を見て、熱はないことを確認する

言いたくないのならば…と思い、ケースにはめ、元の引き出しに戻す

確かここら辺に…


「なんであんたはさ」


唐突だなおい

まぁいいや

うん。僕がどうしたの？そう相槌を打ちつつ、引き出しを閉める


「俺を心配すんだよ」


顔を上げて、北條くんを見てみる

戸惑ったような、困ったような…慣れてない感がある

なんでそんな事疑問に思ったの？と聞く


「…俺、嫌われてんのじゃなかったのかよ」

「あー、ね」


そういうことか

嫌いとは思われてないと思うけどさ…やっぱうちのクラスを取り巻いてんのは嫉妬だな

文武両道…彼の能力を合わせればまさにそれだから

見た目がちょい元気系…というか、まぁそんな感じなのに、勉強も運動もできるっていうね

ハイスペックを持ち合わせてるもんだから

妬みがあっても不思議じゃないかな

それをわかってないのかこの子は


「嫌われてはいないと思うよ
少なくとも僕は君を嫌いじゃない。むしろ好きだよ」


そう言って隣に座って笑うと、彼は驚いた顔をした

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