ラベンダーと君の声 (ページ4)

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「なぁ、ギョンス。雪だるま作ったことある？」

「もう春だよ？その話、季節感全然あってないけど」

「いいから、いいから！！作ったことある？」

「そりゃ、あるでしょ。誰だってあるよ」

「俺さー、一回しかないんだよね」

「なんか意外だね。ジョンデは雪が降ったら絶対作りそうだけど」

「小さい時にさ、幼馴染と作ったんだけど、翌日起きたら溶けちゃって。なんかそれ見たら急に切なくなってさ。だからそれ以来雪だるまみたら悲しくなるから、だから作ってないんだよなー」

「ふーん」

カフェのバイトの休憩中は、絶対こうやってギョンスとどうでもいいような話をする。
というかこんな話聞いてくれるのはギョンスぐらいしかいない。

「そういえば携帯鳴ってたよ」というギョンスの声で慌ててスマホをとるとそこにはたくさんのAからの着信。

またヒョンとなんかあったのか。
泣いてないかな。

すぐにAに電話をかけると、1コールで繋がった。

「もしもし？A？なんかあった？」

「ジョンデ、どうしよう。緊急事態かもしれない」

「なになに？」

「今日ね、多分、多分だけどね、オッパの彼女をみたの」

「え？そうなの？どう？噂通りの美女だった？」

「もうそれはそれは。私なんか足元にも及ばないくらい、ま、まぁ、それは置いといて！もっと重要なことがあって、私一人じゃどうすればいいのかわからなくて」

「何があったの？」

「みちゃったの」

「なにを？」

「オッパの彼女らしき人がすっごい綺麗な男性とキスしてるところ！」