65話 ページ42
千「......」
百「ユキを納得させるのは無理だよ...
ねえ、どういう形で千葉サロンを暴露する?
週刊誌程度じゃないんでしょ。
暴露本? 記者会見?
音声が欲しいってことはVTR作るんだろ。
どっかの番組もう抱き込んでんの?」
了「今慎重に決めてるところだよ。
集まった材料次第で、なんとでもなるかな。
二階堂大和の生出演があれば、面白いけど」
百「そこまで落とせるかはわかんないよ。
ビッグネームの共謀者が誰かわかれば、
大和を説得...」
千「......」
成り行きを見守っていた千に
ようやく気付いたようで、
百「......しやすいんだけど...」
千「......なんの話?」
了は明るく振る舞いながら、
了「やあ! 何度か会ったことあるね。
ツクモプロの月雲了だ。
モモはいつも君の話ばかりだよ」
しかし、
千「モモ、なんの話だ?」
百「えっと... ゲームの話だよ‼
最近はまってて...」
ごまかしも虚しく、
了「この先の君の立場を守るために、
千葉サロンの暴露を手伝ってくれてるんだよ。
詳しく言うと、二階堂大和を切り売りしてもらう」
百「...っ、ユキに言わなくたっていいだろ⁉」
了は嫌な笑みを浮かべて、
揉めるところが見たいと言った。
千は無言のまま百に向き合い、
そして、本気なのかと問う。
百「...っ、黙っててごめん‼
でも、わかって! ユキのためなんだ!」
千「...っ、モモ... 腕痛いよ」
百「うまくやっていくためには、
長いものに巻かれなきゃならない時もある‼
頼むから、そんな目で見ないで‼」
千「......
......触るな!」
千に殴られた百は悲しそうに、
百「......っ、ユキ......!」
2人を見ながら了は楽しそうにしていた。
了「ワォ! すごいな!
Re:valeの生のケンカなんて、
1人で見物するのがもったいないくらいだ」
百「......っ! 出て行けよ!」
了「ええ? これからなのに?」
百「うるさい! 出て行け...!」
了は半ば追い出される感じで退出した。
千「......大丈夫か?」
百は口に人差し指を当て、
百「しぃ 待って」
千「え...?」
百はいきなり叫び出した。
百「......っ、ごめんなさい!
許して! ユキ、捨てないで!
......っ、うぅ......、うわあああ......っ
...わああっ、うっ、うう...」
千は気まずそうに、あの...と尋ねた。
すると、一瞬で表情が変わり、
百「もういいよ 大丈夫」
千「...僕に掴みかかった時、
小声で、殴ってって言ったよね?」
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作者名：桜華 | 作成日時：2019年8月20日 3時
