事務員さんの彼女。２ (ページ40)

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63話ページ40

大「......緊張する......」

千「大丈夫」

大和が電話した相手は、

大「......もしもし、ミツ。
あの...... 俺だけど...... 明日、帰るから......
おまえらも、一緒に帰って来いよ......」

_百の家_

百「それじゃ、行ってきます!
おっ......三月、嬉しそうじゃん!
良いことあった?」

三月は嬉しさを隠しきれないという笑顔で、

三「大和さんから電話があったんです。
明日寮に戻るって。
オレたちも明日戻ります。
たくさん、お世話になりました!」

百「解決したんだ!
そっか...... 良かったね!」

_スタジオ廊下_

岡「千くん、お疲れさま!
徹夜でデモを完成させてくれたんですね!」

千「......眠い......」

岡「頑張って!
ここの壁に寄りかかっててください!
自分ちょっと行って、すぐ戻りますから...!
廊下で行き倒れないでくださいね!」

走っていく岡崎。
ちょっと頑張っていた千だが、

千「わっ」

しかし、腕を引かれ倒れずに済んだ。

万「傾いてたぞ。
相変わらず朝弱いな」

『大丈夫...じゃないですね...
お疲れさまです、千さん!』

千「万... Aちゃん...」

万「大和くん、泊めてくれてありがとう。
寝てないのか?」

千さんはいつもより掠れた声で
気だるげに言った。

千「......徹夜でデモ作ってた」

『デモ...』

万「『Mission』の主題歌の?
百くんは一緒にやらないの?」

千「モモはそんなに口出さない。
最初の形は、いつも僕だけで作る」

万「へえ」

...万理って千さんに対して塩対応すぎない?

千「......聴く?」

万「なんで」

千「...なんでってことないだろ。
......もう、僕の歌に興味ない?」

え、別れたくない彼女⁉

万「こういうことするな。
百くんが気にする」

千さんは無言だ。

万「製作中の曲に俺はもう口を出せない。
完成したものはレビューサイトで評価するけど」

千「辛口なんだろ」

万理の声はいつもより優しく、

万「馬鹿。いつだって星５だよ」

『ひぇ...(なんなの⁉ 塩対応からの突然の優しさ‼
もう、そういうとこやぞ、万理‼
......やっぱり万理は優しいなあ。
いや、千さんに甘いのかな...?)』

万「A、顔変だぞ」

『やっぱり嘘...‼』