事務員さんの彼女。２ (ページ22)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:115,783 hit

45話ページ22

三「あんたがよこした、ほどほどってやつ。
ちゃんと話し合って、わかりあう前に、
大和さんとオレの間に、使っていいのかよ」

悲しそうに言う三月に大和は

大「はは... メンバーなんて、そんなもんでしょ」

瞬間、バシッと乾いた音が響いた。

陸と一織が異変に気付き部屋から出てきた。

陸「...な、なんか、
すごい音したけど大丈夫ですか⁉」

一「騒がしいですね誰が起きて...」

2人が目にした光景は
三月が大和に怒鳴りながら
掴みかかっているところだった。

三「......ふざけんじゃねぇぞ、ボケ!」

大「...っ、この馬鹿...!
撮影中に顔殴りやがって...!」

一「...‼ 兄さん...‼
何やってるんですか‼」

陸「大和さん! 大丈夫ですか!」

三「...っ、一生適当言ってろ!
適当な人間のふりして居直ってろよ!」

大「勝手な説教してんじゃねぇよ!
おまえみたいなやつに、俺の気持ちがわかるかよ!」

三「わかって欲しいなら伝えろよ!
あんたの声で! あんたの言葉で!
あんたが犯罪者だったとしても、今さら、
嫌いになんてなってやるかよ!
あんたにしてもらったこと忘れるもんか!
なんで、それがわかんねぇんだ⁉」

一「だめです! 兄さん、それ以上は...っ」

大「...っ、うっせぇな、もう...!」

陸「ば、絆創膏持ってきます。
顔見せてくださ...」

大「...いい部屋に戻る」

その時、部屋からナギが出てきたが
大和は何も言わずに部屋に戻っていった。

ナ「口の端、切れてました。
誰とケンカしましたか?」

三「...オレが殴った」

ナ「ミツキが...?」

壮「何かあったの...?
大声が聞こえてきたけど...」

環「...ヤマさんは?
って、Aっち‼ どうした⁉」

『...っ、ば...ん...怖い...!』

Aは耳を塞ぎうずくまっていた。

すると、大和が荷物を持ち部屋から出てきた。
Aは肩が揺れたが、大和は目を逸らし、
寮から出て行こうとする。
三月が大和に殴って悪かったと謝るが、
他のことは謝らないと言い、寮から出て行った。
陸が一織を引き止めるがあんな状態の兄さんを
放っておけるはずがないと、三月を追いかけて行った。さらに、大和も寮を出て行ってしまった。

残ったメンバーは呆然となるが、
Aの様子がおかしいと万理に電話をした。

数分後、寮の玄関の扉が勢いよく開いて
息を切らした万理が現れた。

万「はぁはぁ、Aっ」

『......、ぁ』

意識を失い倒れるが万理が抱きとめた。