検索窓
今日:14 hit、昨日:23 hit、合計:115,895 hit

36話 ページ13

ナ「ミツキ。
ワタシはヤマトの秘密が
知りたいわけではありません。
友人であるワタシたちの間に
彼が錆びついた空気を持ち込むことが
納得できないだけです。
ヤマトの秘密? そんなもの、
シリアルと一緒に胃に流し込みますよ。
ワタシたちの間に国境を作らないでください」

大「あはは 国境なら最初からあっただろ?」

ナ「......どういう意味です?」

大「帰国子女のおまえと違って
俺の朝食はシリアルじゃなくてお茶漬けなんだよ
これがすべての答えだ。
ぶっかけるのが牛乳かお茶の違い。
でも、その違いがパスポートより重要になる。
悲劇はここから始まって、ここで終わる。
いつか、おまえも気づくはずだ。
じゃ、行ってきます」

バタンと虚しく扉が閉まった。
残された2人は、

ナ「......あの男は何を言ってるんです?」

三「おまえをはぐらかそうとして
はぐらかしに成功したんだろ」

ナ「...シット!」

ナギは大和に何も言わない三月に
何故なのかと聞いた。
三月は苦しそうな悔しそうな顔をしながら

三「信じたいじゃんか、大和さんのこと。
大和さんがオレたちに話してくれること。
決断するまで、ちゃんと待ってたいんだよ
男なら、格好つけたい時もあるし。
みっともない自分を見せたくない時もあるだろ」

ナ「...ワタシは同意できません。
見せたくない自分が、本当の自分なら
それは自己の抑圧です。
ありのままの姿でも愛されることを
何故、疑うのですか?」

三「......怖いじゃんか。
人に知られたくない、
自分の姿を受け入れて認めるのってさ。
しんどい分、自分のペースでやりたいだろ。
せっついたらかわいそうだよ」

ナ「......」

37話→←35話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
140人がお気に入り
設定タグ:アイナナ , 大神万理 , Re:vale
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:桜華 | 作成日時:2019年8月20日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。