【MASHLE】世界に愛され、魔法に愛されなかった私【文スト】 (ページ25)

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「「「わーいわーいわーい！」」」

浮かれた皆は輪になって、喜びを分かち合っている。

私はその輪に入らず、ただそれを見ていた。

私は密かに異能力を使った。

『(異能力【花や雷の落ちしほど・風花)』

これからの襲撃に備えて、ここにいる全員に加護をかける。

ドット「にしても一件落着だな」

フィン「そうだね。人形化されていた生徒達も元に戻ったし」

ドット「そういや、クソイケメンはどうした？負けたのか？」

レモン「ランス君が負けるとは思いませんが……」

人の気配がして、マッシュが帰ってきたのかと思い、フィンが声をかけた。

そこには全く別人の人がいた。

そして邪魔だ、と言ってフィン達が吹き飛ばされた。

『みんな！！』

その人は真っ直ぐ一直線にアベルの前に立った。

来た。

イノセント・ゼロの手下。

セル・ウォー

セル「なんだその傷は。まさか誰かに負けたのか？

この学校ですら一番になれないなんて情けないな、お前」

すると、セルの魔法でアベルは自らの手で首を絞めるように操られた。

マッシュ「それじゃ打ち上げはオレンジジュースとシュークリームで」

『空気読まなすぎでしょ…………』

くしゃみをしたマッシュは、シュークリームを落とした。

マッシュ「あのー申し訳ないんですけど食べるので返していただきたいです」

『(あのシュークリームを食べるの？)』

しかし、セルは頭に付いたシュークリームを叩き落として無礼なヤツだな、と言い放った。

セル「ま、まあ良い。ひとまず当初の目的、アベルを殺さなきゃ」

セルはまたアベルを操って抵抗できないようにさせた。

そして、セルの魔法でできた鋭く黒い物体をアベルの心臓に向かって投げてザシュッと部屋に鳴り響いた。

アベルの心臓に向かって伸びた鋭く黒い物体は、アベルの心臓ではなく、腹に刺さった。

アベルではない。

アビスの腹に刺さった。

その瞬間、私は弾け出されたようにアビスのもとへ飛び出した。

いや、飛び出せなかった。

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