蝶 ページ4
早いものでもう3日がたった。
今日くらいならもういいか。
Aの部屋へ行き、
アルバムを探した。
パラパラとページをめくっていけば、
Aとデクの写真や
3人の集合写真があった。
今日は午前中に用事がある、
といい家を朝早くに出て行ったA。
することもなく、リビングへ戻り、
ソファに座り天井を見上げる。
いつのまにか眠気が襲ってきて、
そこで俺は目を閉じた。
真っ暗な世界には一匹の
白い蝶が飛んでいた。
やがて背景が真っ白になり
色がついた頃には、
見覚えのある場所が写っていた。
「待てよA！」
『早く早く！
ちょうちょどっか行っちゃうよ！』
さっきの白い蝶を追いかけているのか。
俺はAの後ろを追いかけて、
俺の後ろをデクが追いかけていた。
....そうだ。彼奴は、
彼奴は唯一、俺が越せなかった奴だ。
認めざるをえない力を持っていて。
いつも彼奴の背中を追いかけていた。
俺が転んでも尚進んでいく彼奴を見て。
どんどん追いつけなくなって、置いて行かれた。
否、追いつけなくなったんだ。
動けない俺のことを忘れて。
そうだ、あの背中に見覚えがあったのは。
俺が、ずっと追いかけていた背中で。
俺が、護りたかった背中だ。
-.-.-.-.-.-.-.-
『....ん、....ゃん？...ちゃん！かっちゃん！
.....あ、起きた。ご飯出来てるよ。』
いつのまにか陽が暮れていて、
時計の針は午後6時を指していた。
......寝すぎた。
でも、何かを知ることが
できたような気がしたから
それで十分だった。
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ヒイラギ＊祈鬼(プロフ) - YouTubeでたまたま発見したんですけど、この小説ってhttps://youtu.be/qZm6iJn_S5Y この動画を元にされてたりします？気になっただけなので、間違っていたらすみません。 (2018年11月10日 17時) (
レス) id: 1b2da2416b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗花落 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ff87f367d51/
作成日時：2018年10月9日 19時
