君が居なくなった日。 ページ3
「みどが今まで傍にいたから僕はここまでこれたんだ。 だからもういいよ。もういい。ありがとね…」
「……死ぬのは、僕一人でいいよ。」
覚悟を決めた様な表情を浮かべた瞬間君は首を切った。目の前で。まるで何かの映画のワンシーンの様だった。白昼夢を見ている気がした。気付けば俺は捕まっていた。周りには仲間や友人が居た。何かを言われている様な気がするが言葉は頭に入って来ず。彼等の中に君の姿を探すも君が何処にも見つからなくて。君だけが何処にも居なくて。
「みどりくん、×××はもう死んじゃったんだよ…」
そんな青色のニット帽を被った彼の声も聞き取れずに。
“オマエが助けテくれれバ良かったノニ”
現実から逃げ出す様に俺はそっと目を閉じた。
そして時は過ぎていった。ただ暑い暑い日が過ぎてった。 家族も仲間も友人も居るのに
何故か君だけは何処にも居ない。あの夏の日を思い出す。俺は今でも君をずっと探している。君に言いたい事があって。
九月の終わりにくしゃみして
六月の匂いを繰り返す。
君の笑顔は
君の無邪気さは
頭の中を飽和している。
誰も何も悪くない。
君は何も悪くはないからもういいよ。
全部投げ出しちゃおう。
そう言って欲しかったんでしょ?
ねぇ?
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作者名:ゆずこしょう。 | 作成日時:2020年11月19日 0時