公園で死にかけたら推しに助けられたんだが。(夢野幻太郎)

死にかけて4日目 ページ6

夢野side

最近、帝統がなかなか家に顔を出さない。
いや、借金しに来ないのは別にいいんですけど、さすがにこう何日も来ないと賭けで本当に命とか臓器をかけてしまったのでは無いかと心配になります。


まぁ、そういう訳で、小生は今この公園に来ているのです。

今月は、新刊を書くのが少し忙しかったからまともに寝られませんでしたし、外に出て通行人の半生を考えたり、帝統や乱数と話をしたりすることも出来ませんでしたからね。


ここは、人も少なく猫も多いですから、疲れたりしたらまた来ましょうかね。


そんなことを考えながら、前帝統が寝ていたベンチに座ろうとすると、そこに座っていたのは顔に猫が張り付いた女性だった。


幻「！？」


この方は何をしているのでしょうか？ 猫吸い(飼い主さんが猫を抱っこしたり、押さえたりして体に顔をくっつけて息を吸う行為)というのが好きな方もいらっしゃるみたいですし、それをしているのかもしれませんね。


主「！？！？んんんっ！！！？？？」


！？な、なんだか急にじたばたされましたね。


デブ猫「にゃぁぁぁ！！」ﾊﾞﾘｯ
主「んんんっん！！」


もしかしてこれ、猫が勝手に顔に張り付いてるんですか！？猫吸いではなく！？そんな間抜けなことをする人がいるとは､､､､。というか血が凄いですね､､､､急いで猫を取らなくては！


そして、少し力を入れて猫を引き剥がす。



すると、その女性はこちらを向いてしばらく固まってしまった。

幻「(急にどうしたんでしょうか？)」

少し面白い反応に笑いそうになりながら声をかける。

幻「すみません、あの、大丈夫ですか？なんだかぼーっとされてるみたいですけど。」



すると彼女はとても驚いた様子でこちらを見た。

主「え、え、あえ！？！？しゃ、しゃしゃしゃ喋った!!!!!!????」

さっきよりもさらに面白い反応を見せたため、1つ嘘をついてみると、彼女は可愛いと言って安易に騙されてしまった。
こんなに騙されやすい人は正直帝統以来ですね。あ、というかそろそろ嘘だと伝えた方がいいでしょうか。

幻「まぁ、嘘なんですけど。」
主「いや、嘘なんですね！」←


幻「それにしても、あなた本当に大丈夫なんですか？あのデブ猫に頭を引っかかれていたように見えたのですが。あと、小生のファンか何かなんですか？」

と、少し心配になりながら聞く。すると彼女は急に勢いよく話しはじめた。

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