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ついに来てしまった放課後。
嬉しい気持ち半分、不安な気持ち半分。そんな半端な気持ちで放課後まで過ごしていたから、生きている気分がしなかった。
重岡くんのクラスのホームルームが長引いているため、俺とのんちゃんは昇降口で待ち伏せすることにした。
「 はぁ、どうしよ 」
「 緊張してるん？ 」
「 そりゃするよ。やってこれでまた逃げられたら、 」
「 逃げへんって、絶対逃げへんよ 」
だって神ちゃんかわいいねんもん、なんて笑顔で微笑んでくる。その笑顔を見て、この男がモテ男であるという事実を思い出した。
「 あ、来たで 」
「 えっ、うそや 」
「 シゲ〜！！ 」
のんちゃんの視線の方に目をやると、そこにはたしかに重岡くんがいた。相変わらずかっこいい。こっちに近づいてきて、あかん、もう倒れてしまいそう。
「 おー、小瀧。どないしたん？ 」
「 今からゲーセン行こうや！3人で 」
「 3人……？ 」
重岡くんは不思議そうな顔をして首をかしげ、俺の方を向いた。心臓がばくばく跳ねてうるさい。
「 …… えと、誰？ 」
「 ふふふ、神ちゃんやで！ 」
「 神ちゃん… ？ 」
「 そう！ジャラジャラゴツゴツでイカつい格好してたヤクザこと、神山智洋くんやで！ 」
「 神山智洋…… 、神山さん！？！？ 」
俺の名前を見て叫ぶ重岡くん、自慢そうに鼻を鳴らすのんちゃん、顔赤すぎて爆発しそうなオレ。
傍から見たらカオスすぎる状況。幸い、まわりに人がそんなにいなくて良かった。
「 よーし、行くでー！！ 」
「 ちょ、のんちゃん！！ 」
「 小瀧！！ 」
のんちゃんは俺たちの腕を引っ張って、笑顔で歩き出した。
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作者名：よもた | 作成日時：2024年1月31日 0時
