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「 か、神ちゃん……、 」
のんちゃんが驚いてるのもそのはず。
優等生宣言から一夜明け、俺の姿は別人ごとく変わったのだ。
10個以上のピアスも全部外し、前髪はストレートにセット、髪色も金色から暗い茶髪に変え、制服は第1ボタンまでしっかりと閉めた。
まるで魔法みたいにすべて変わってしまった。
さすがにまだ少し慣れない。けれど、恋のためなら。
「 やっぱり、変やろか、 」
「 …… 全ッ然。全然変ちゃうよ!!むしろかわいすぎて逆にどうしようって感じ、ほんまにかわいい〜!あー、どうしよ。神ちゃんのかわいさが全世界にバレてまうって、どうしよ 」
のんちゃんってば、大袈裟すぎ。
だけどそのリアクションに救われたのはたしか。いつもとちがうし周りの視線も痛いくらい感じてて不安やったけど、のんちゃんのおかげで少しだけ自信がついた。
「 あ、そや。今日放課後ひま? 」
「 暇やけど… 」
「 じゃあどっか遊び行こ!シゲ連れてくるから! 」
「 え 、は、!?無理!!きついって! 」
「 大丈夫やって!今の見た目なら、シゲも逃げ出したりなんてせえへんて!大丈夫!! 」
のんちゃん、なんで俺より楽しそうなん…… 。
その勢いに、俺はため息を吐くしかなかった。
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作者名:よもた | 作成日時:2024年1月31日 0時