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シゲのクラスまで行くと、めちゃくちゃ長い行列が待っていた。シゲは学年男女問わずの人気者だから、こうなるだろうとはなんとなく想像してたけど、それにしてもすごい列。
「 いや並びすぎやん。アイドルか 」
「 まぁ神ちゃんにとってはアイドルやんな、シゲは 」
「 ちょ、のんちゃん! 」
「 え、神ちゃんってシゲのこと好きなん? 」
のんちゃんが余計なこと言うから……!!
驚いた顔だった流星が、ニヤニヤして口を開いた。
「 俺キューピットなったるで? 」
「 は、俺がキューピットなるからええって 」
「 なんや望。神ちゃんの彼氏になれへんからってキューピットになろうとしてるんか 」
「 なっ、!? 」
「 え? 」
彼氏、、?
何を言うてるんや。流星ってほんまようわからんやつやな。… って思ったけど、のんちゃん固まってるし。
「 のんちゃん? 」
「 …… なわけないやん!笑 あほちゃうマジで 」
「 なんや〜ちがうんか〜 」
「 あ、神ちゃーん!! 」
いきなり列の前らへんの方から、俺を呼ぶ声がした。
見てみると手を大きく振っているシゲの姿があった。
手を振り返すと、走ってこちらにやって来る。
「 小瀧もおったんか、それに …… え!? 」
「 おぉシゲ、久しぶりやな〜 」
「 ちょ、理解が追いつかへんねんけど!?とりあえず3人とも来て!! 」
シゲが俺の腕を引いて教室とは反対方向へ歩き出す。のんちゃんと流星は、そんな俺たちの後を着いて行った。
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作者名:よもた | 作成日時:2024年1月31日 0時