#9 感覚 ページ9
そして初任務のときがきた。
ドキドキワクワクしながら烏の後を追う。
初任務はすんなり終わった。
鬼になった日数が少なかったのだろう。
家に帰るには遠いので藤の家に泊まることにした。
消灯して布団に入る。
縁壱「A」
『はい、なんでしょう、ご先祖様』
縁壱「全集中の呼吸が途絶えている。寝ているときも続けるのだ」
『はい……』
無理だよ、キツイよぉ……
私は涙目になりながらも呼吸を頑張っていると逆に寝れなくなった。
『縁壱さん、寝れません。明日も任務があるのです。助けてください』
暗闇に話しかけると縁壱さんが動いた気配がした。
縁壱「何か不安なことがあるのか?」
『とくにございません』
縁壱「暗闇が怖いとか」
『ないです』
縁壱「そうか……」
スッと縁壱さんの右手が私の額に被せられる感じがした。
縁壱「よく眠るのだ。そして、明日に備えるのだ」
『…えへへ』
撫でられる感覚もしないのに、私はとても嬉しいと感じた。
『なんだかお父さんみたい……』
私は言う。
『剣術の練習をずっとしてくれて……頭撫でてくれたことなんてなかった……いつも未来のことばっか言ってた……』
縁壱「父上とは、仲がよろしくないのか?」
『良いんですよ……だけど、やっぱ私より弟のことを心配してました……長男だからでしょうかね……長女の私は、我慢しないと……』
我慢しないと、見てもらえなかった。
痛いのに痛くないと自分に嘘をついていた。
苦しいのに、助けて欲しいのに弱音を吐かなかった。
長女だから。
縁壱「……そうか。よく頑張ったな。初任務、見事なものだったぞ」
『ありがとうございます……ご先祖様……』
うつらうつらとなってきた。
『一緒に強くなりましょう……型、ちゃんとできるようになります。教えて下さい……』
縁壱「よかろう」
微笑むと縁壱さんも微笑んだ気がした。
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灰色サーモン - まってwwwよくよく考えたら縁壱さんの顔で夢主がキャラ崩壊してるwww (2020年5月15日 2時) (レス) id: 99f545fffc (このIDを非表示/違反報告)
名無し61903号(プロフ) - よりよりさん» とても綺麗で艶がある髪ですね。それに着物まで考えておられて素晴らしいです。夢主の容姿はそのようなイメージでいいですよ。私は読者の皆様が考える夢主の姿で物語を読んでもらえると嬉しいのです。気に入りましたありがとうございます(人*´∀`)。*゚+ (2020年3月10日 22時) (レス) id: f947700d9f (このIDを非表示/違反報告)
よりより - https://cdn.picrew.me/app/share/202003/15599_3aYynxVu.png Picrewの 馬酔木ヒカルさんの 和装女子メーカーをお借りしました 夢主ちゃんは こんな感じかなと勝手にイメージしてみました お気に召さなかったらすみません。 (2020年3月10日 22時) (レス) id: f27088ec53 (このIDを非表示/違反報告)
海月ひかる(プロフ) - 設定の所に、子孫と書いていますが、遠いなら末裔では?細かくてすみません (2020年3月10日 6時) (レス) id: 490f2474fb (このIDを非表示/違反報告)
わんこ - 緑壱さんが尊い()神作ですね。更新ふぁいとです! (2020年3月1日 15時) (レス) id: e04dff07ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し61903号 | 作成日時:2020年2月22日 13時