#5 痣 ページ5
縁壱「それは本心か?」
『はい』
縁壱「ここにいれば普通の生活ができるんだぞ。学び舎に行き、夫婦になり、子供にも恵まれる」
『だけどそれは鬼がいつか壊す。確かに私は鬼に一度も遭遇してません。だけど鬼に対峙するのは明日かもしれない。私は祖父と父から剣術を教わってきました。この痣があるから、と』
私がそう言うと縁壱はスッと私の右額に手をかざした。
触られてる感覚もないのに、そこにあると感じる。
縁壱「この痣は位置は違うが私と同じだな。まるで私とAで左右対称のようだ。この痣がなんだかわかるか?」
『いいえ』
縁壱「この痣は日の呼吸に選ばれた剣士という証拠だ。君は生まれつき日の呼吸の使い手だ」
日の呼吸。
それは縁壱さんが言ってた生前の話にも出てきた【始まりの呼吸】
その使い手が私……?
『そんなっ!私には無理ですよ!女だし、腕力だって弱いし……』
縁壱「A。剣士に男も女も関係ない。道を極めた者が辿り着く場所はいつも同じだ。みな、必ず同じ場所に行きつく」
そう言った縁壱さんの顔つきは凛々しかった。
聖人君子に見えた。
縁壱「頑張るのだ、私の子孫」
『はい……え?子孫?なんですと???』
縁壱「君は私と同じ痣、髪の色、瞳も全て私に似ている。それにあの蔵は兄上が子孫に遺したものだ。だから」
『ええええええ!?!?私、縁壱さんの子孫なんですか!?ということは縁壱さんの血が入ってるし、しかも鬼になった巌勝さんの血も入ってるんですか!?ええ!?ええ!?!?』
半ばパニックになりながら私は今置かれている現状を理解した。
──だから私は剣術に長けていたのだ。
この人の血が薄くだが入っているから。
──だから私は怖いもの知らずなのだ。
この人の忍耐が入っているから。
え。
ということは、私は、DNAレベルでヤバいやつ?
え……?
放心状態の私に縁壱さんは言う。
縁壱「あの刀は錆びていて使えない。錆をとったとしても折れるだろう。ならば鬼殺隊を見つけて入隊して新しい日輪刀を造ったほうがいい。そのほうが手っ取り早い」
えー……うちのご先祖様、強すぎない。
それにめっちゃ状況判断早い。
唖然としたままの私を置いて縁壱さんは鬼殺隊の人がいないか探しにいってしまった。
私はボーッとしたまま祖父のところにいき祖父が正しかったと認めてきた。
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灰色サーモン - まってwwwよくよく考えたら縁壱さんの顔で夢主がキャラ崩壊してるwww (2020年5月15日 2時) (レス) id: 99f545fffc (このIDを非表示/違反報告)
名無し61903号(プロフ) - よりよりさん» とても綺麗で艶がある髪ですね。それに着物まで考えておられて素晴らしいです。夢主の容姿はそのようなイメージでいいですよ。私は読者の皆様が考える夢主の姿で物語を読んでもらえると嬉しいのです。気に入りましたありがとうございます(人*´∀`)。*゚+ (2020年3月10日 22時) (レス) id: f947700d9f (このIDを非表示/違反報告)
よりより - https://cdn.picrew.me/app/share/202003/15599_3aYynxVu.png Picrewの 馬酔木ヒカルさんの 和装女子メーカーをお借りしました 夢主ちゃんは こんな感じかなと勝手にイメージしてみました お気に召さなかったらすみません。 (2020年3月10日 22時) (レス) id: f27088ec53 (このIDを非表示/違反報告)
海月ひかる(プロフ) - 設定の所に、子孫と書いていますが、遠いなら末裔では?細かくてすみません (2020年3月10日 6時) (レス) id: 490f2474fb (このIDを非表示/違反報告)
わんこ - 緑壱さんが尊い()神作ですね。更新ふぁいとです! (2020年3月1日 15時) (レス) id: e04dff07ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し61903号 | 作成日時:2020年2月22日 13時