ご先祖様がついてくる【鬼滅の刃】

#27　十二鬼月 ページ27

一つ気になったことがある。

十二鬼月に遭遇しない。

なぜ、と言いたい。

まぁ、十二鬼月とあったら自分の実力の無さに打ちのめされるんだろうけど。

あー、でも会いたいね。


縁壱「十二鬼月という鬼は、強いのか？」

『そうです、強いのです。十二鬼月には上弦と下弦がいて、それぞれ壱から陸があり、一番下は下弦の陸、一番上は上弦の壱です。十二鬼月の見分け方は瞳に数字がかかれてるんです』

縁壱「なるほど……最後に見たとき、兄上の瞳には上弦の壱と書かれていた。ならば兄上は」

『はあ！？！？上弦の壱！？！？』


思わず道端で声を張り上げてしまった。

両手で口を抑え、押し黙る。

幸いここは田んぼに囲まれた小道だ。

心の臓がバクバクと音を立てているのがわかる。

震える両手を口から離す。

縁壱さんを見る私の頭がギギギッと壊れた人形の音をしながら動いたのは捨ておかない。


縁壱「なにか心配事でも？」

『お、大アリです！！いいですか縁壱さん、上弦一人の強さは柱三人に匹敵するんですよ！？お兄さんがそんなに……あぁ……』


思わず頭を抱えながら歩く。


『頑張れるのかなぁ……うそやぁ〜ん……』

縁壱「……A」


名前を呼ばれ素直に縁壱さんを見るといつもの顔で私を見ていた。


縁壱「ふぁいとだ」

『だからどこで覚えたんですか！？』


真顔でふぁいとだと言う縁壱さんに突っ込みをいれる。

だけどなぜだか私はそんな縁壱さんの言葉に元気がでた。

私を笑顔にしてくれるんだろう。

縁壱さんなりの私の為の励まし方なのだろう。


『ぷっ……ふふ、あはははっ』


私は口を開けて笑った。


『あーっはっはは。は、はぁ……縁壱さんのそういう一面大好きです』

縁壱「そうか」

『はい。頑張ります。夜まで時間はありますし甘味処に行きますか？』

縁壱「そうだな。食事は大切だ」


私は烏に近くの甘味処を教えてもらった。

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