#16 日暈の龍 頭舞い ページ16
四日後。
私は昨日休暇をもらい一日休んでいた。
そして今日、任務に来ていた。
『ゴフッ……うぅ……クソ野郎がッ……』
あまりの痛さに私は吐血し呻いた。
肋骨は折れているだろう。
それに、頭から血も流れて右目に血が入ってしまっている。
油断した。油断したんだ。
一体だと思ったら茂みに二体目がいた。
気づくのが遅れたら腕はもっていかれてただろう。
『シュゥゥゥ……』
これぐらいの怪我は呼吸で止血できる。
なめやがって。女だからってなめやがって!
ふざけんな。ふざけるなよ!!
私は刀を構え、鬼に向き直る。
『日の呼吸──日暈の龍 頭舞い』
龍が舞っているかのような素早い動きで二体の頸をほぼ同時に斬った。
鬼の体が崩れるのを見ると血を拭いながら私はため息をつく。
刀を鞘に収めながら言う。
『はぁ〜〜血を吐くなんて何度ッ、ウェ』
縁壱「大丈夫か?」
『はい、大丈夫です。とっても元気です。今ならすあま五十個食べれます』
縁壱「死にたいのか?やめておけ」
『はい、わかりましッゲホッ、すみませ、まだ、努力が足りませんね……精進いたします』
真顔でとめられてしまった。
隊服が汚れてしまった。
近くに藤の家はあるだろうか。
烏に尋ねようとしたら縁壱さんが言う。
縁壱「左斜め後ろから来る」
私は刀の手元を握り構える。
性懲りもなく次から次に来やがって。
『日の呼吸──火車』
突進してきた鬼の真上を飛んだ。
そして背後に回り込み、思いっきり斬り込んだ。
サラサラと散っていった鬼を見ていたら咳が出てきた。
「よもや!俺より早く倒してくれるとはありがたい!柱として不甲斐ない!」
鬼が来た方向から鬼殺隊士が来た。
赤と黄色の髪色に炎のような羽織り。
燃える炎のような瞳。
縁壱「炎柱……」
「大丈夫か!」
縁壱さんがポツリと呟いたがそれどころではない。
私は自分が地面に膝をついていたことを初めて理解した。
刀を鞘にもう一度収めながら私は立ち上がろうとした。
だけど体は言う事を聞いてくれない。
うつ伏せに倒れてしまった。
あぁ、目に血が入って痛い。
肋骨が痛い。
「うむ、呼吸で止血しているようだが体が限界なようだな!」
縁壱「起き上がれるか?」
『駄目、そう……』
「よくぞ頑張った!」
隠がやって来ていた。
相変わらず後処理は早いこと。
私の手にコチョコチョとくすぐったい事をして、私は気を失った。
1087人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
灰色サーモン - まってwwwよくよく考えたら縁壱さんの顔で夢主がキャラ崩壊してるwww (2020年5月15日 2時) (レス) id: 99f545fffc (このIDを非表示/違反報告)
名無し61903号(プロフ) - よりよりさん» とても綺麗で艶がある髪ですね。それに着物まで考えておられて素晴らしいです。夢主の容姿はそのようなイメージでいいですよ。私は読者の皆様が考える夢主の姿で物語を読んでもらえると嬉しいのです。気に入りましたありがとうございます(人*´∀`)。*゚+ (2020年3月10日 22時) (レス) id: f947700d9f (このIDを非表示/違反報告)
よりより - https://cdn.picrew.me/app/share/202003/15599_3aYynxVu.png Picrewの 馬酔木ヒカルさんの 和装女子メーカーをお借りしました 夢主ちゃんは こんな感じかなと勝手にイメージしてみました お気に召さなかったらすみません。 (2020年3月10日 22時) (レス) id: f27088ec53 (このIDを非表示/違反報告)
海月ひかる(プロフ) - 設定の所に、子孫と書いていますが、遠いなら末裔では?細かくてすみません (2020年3月10日 6時) (レス) id: 490f2474fb (このIDを非表示/違反報告)
わんこ - 緑壱さんが尊い()神作ですね。更新ふぁいとです! (2020年3月1日 15時) (レス) id: e04dff07ef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:名無し61903号 | 作成日時:2020年2月22日 13時