ご先祖様がついてくる【鬼滅の刃】

#18　煉獄 ページ18

額の痣に変わりはなかった。

機能回復訓練をしてもらい、動けるようになった。

額の痣を隠すように私は包帯を巻いていた。

しのぶさんは痣を見ても特に何も言わなかった。

あえて触れないのであろうか、知らないのか。

私は後者を取った。

包帯は人がいる前では取らなかった。

苦い薬を飲みながら耐えていると扉が開いた。


「よもや！起きていたとは！」


入ってきた人は前に会った赤と黄色の髪色をした人だった。

あぁ、この人が煉獄さんか、と納得した。

というか、縁壱さんから歴代炎柱のことを聞かされていたから驚きはしなかった。

縁壱さんが生きてた頃から炎柱はいるって代々凄い家系なんだな。

しかも血筋濃いなぁ。


煉獄「元気そうだな！」

『お、おかげさまで……』

縁壱「炎柱も元気そうでなりよりだ」


おずおずと頭を下げる。


煉獄「それにしても見事な腕前だったぞ！」

『あ、ありがとうございます(多分鬼の頸斬ったときの話なんだろうな)』

煉獄「苦そうだな！」

『はい』

煉獄「うむ！」


……うむ？

う、うん。はい。なんでしょう。

なぜだかズイッと顔を近づけてきた。


煉獄「まだ怪我は痛むか？」


どっちを指してるか解らない。

とりあえず頷いておこう。


『肋はまだ痛みますが、稽古はできます』

煉獄「ならいいだろう！胡蝶！」

しのぶ「はい──なわけないでしょう」


ヒョコッと扉から顔を出したしのぶさん。

いつからいたの！？

煉獄さんは私から離れた。


しのぶ「肋が痛むならまだここにいてもらいます」

煉獄「うーん、致し方なし！」


何を言ってるんですか？


『あの、なんの話ですか？』

煉獄「継子に迎えようと思っていたところだ！」

『……はい？』

縁壱「駄目だ。Aは日の呼吸、私の継子だ」

しのぶ「煉獄さんが継子に迎えたいって言ってるんですよ？」


A、放心状態。


しのぶ「良かったですね」

縁壱「ならない」

煉獄「君！名前はなんと言うのだ！」


耳元で大声で言われ、私の耳はキンとなる。


縁壱「駄目だ……Aは私の継子だ」


縁壱さんが私の側に来た。

二人からは見えてないから私にしか解らないが、縁壱さんは私を抱き締めた。


縁壱「ならぬ。名を教えてはならぬ」


こんな縁壱さん、初めてだ。

めっちゃ可愛いんですけど！？！？

ええ！？！？萌える！！

放心状態から身体に電撃が走る。


『(やばい、萌え死ぬ)』

煉獄「よもや！？」


気づけば私は鼻血を出していた。

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