太陽の下、歩けたよ！【鬼滅の刃】 (ページ9)

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#9　無限城ページ9

ベベン、と音がした。

目を開けると構造が入り組んだ場所にいた。

黒死牟「……待っていたぞ」

振り向くとあの鬼がいた。

私はここが無限城かと辺りを見渡した。

『……私と手合わせしてください』

黒死牟は私を見た。

黒死牟「鬼になったか……」

『私は……私はA』

右側にある刀を取り出した。

『……強くなる、必ず』

黒死牟「威勢のいい……ことだ……」

私は足を踏み出した。

*

結果は負けた。

黒死牟はやはり強かった。

だけど人間のときよりも長く戦えた気がする。

『手合わせ、ありがとうございました、黒死牟殿』

頭を下げて私は黒死牟のところを離れる。

もっと強くなりたい。

私の何がいけないのだろう。

考え事をしながら歩いていたら声をかけられた。

「お前、誰だ？」

入墨のような模様が顔や身体にえがかれている鬼が私を呼び止めた。

【上弦・参】と目にかいてある。

私は足を止めた。

『私はA。元柱だった……それだけ』

「待て」

上弦は言う。

「お前、強くなりたいんだな？」

頷くと上弦はニヤッと笑った。

「どうだ？俺と勝負してみるか？」

『いや、また今度にします』

「なぜだ！？」

『……黒死牟殿と戦って力の差を見せつけられて気分が落ち込んでいるので』

私がそれだけ言うと上弦は笑った。

「鬼なんだから怪我なんてすぐ治るだろ？」

『心の問題です』

ピタ、と上弦が止まる。

そのあと申し訳なさそうに謝ってきた。

『謝らないでください』

「俺が気にするんだよ」

『……優しいのですね』

私がそういうと上弦は「はぁ！？」と大声を出した。

「俺もお前も人を食う鬼だぞ」

『だけどあなたは人間味がある鬼です』

上弦は考えるように私から背を向けた。

『また今度お会いしたら手合わせを願いたいのですが……』

「……別にいいぞ」

上弦は襖を開けてどこかに行ってしまった。

名前を聞くのを忘れてしまったが今度にしよう。

それよりも童磨を探さないと。

*

炎柱……水柱……鳴柱……

特に親しくしてくれた人……

名前は、なんだっけ……