#24 もしも、の話 ページ24
煉獄サイド
Aの両腕を俺は強く掴んだ。
もういいのです、と言った顔はこれから死にに行くための笑顔だと直感したから。
──離さない。
Aはもがいた。
やめてくれ、死なせてくれ、と。
……もしも。
もしも俺が手を離したら本当にAは太陽の下にでて死ぬだろう。
俺がAを抑えつけると父上がAの顔を掴んだ。
『!やめてくれ、槇寿郎、お願いだ、やめて…』
杏寿郎「父上、今です!」
父上は嫌がるAの口に水筒の中身を注ぎ込んだ。
吐き出そうとするAを抑えつけて、その口を塞ぐ父上。
ごく、ごくと音がした。
柱二人に抑えつけられては満足に動くことができないAは水筒の中身を飲み込んだ。
父上が口から手を退けるとAは苦しそうな顔をした。
体が人間に戻ろうとしているのか、薬を分解しようとしているのか、俺にはわからない。
父上がAを抱きしめた。
槇寿郎「お前はお前なんだからシャキっとしろよ」
Aは苦しそうにしながらも笑った。
その後、倒れたAを太陽を避けながら蝶屋敷に運んだ。
俺と父上は怪我人を運んだり瓦礫を退かしたりと責務を全うした。
竈門少年や柱たちは蝶屋敷のベッドの上で眠っている。
25人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アリス - 19話の冨が富になっています (2020年3月14日 19時) (レス) id: 935c4787f5 (このIDを非表示/違反報告)
かのん - 冨岡さんの漢字違いますよ (2020年3月3日 16時) (レス) id: 828a7545ca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:名無し61903号 | 作成日時:2020年2月3日 0時